腕時計のブログ

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ブライトリング・クロノマットの魅力を徹底解説【CHRONOMAT】The History and Evolution and Reinterpretaition of the Breitling Chronomat

こんにちは。飯田です。

久々に長々と書いちゃいました。ご興味のある方はどうぞ。

 

~もくじ~

■はじめに

■クロノマットの誕生背景

■クロノマットのアイデンティティ

■世代別クロノマット

 1.第1世代

 2.第2世代

 3.第3世代

 4.第4世代

■クロノマットのムーブメント

 1.ETA バルジュー7750

 2.Cal.13

 3.Cal.B01

■歴代デザイナー

 1.アーネスト・シュナイダー

 2.エディ・ショッフェル

 3.シルヴァン・バーネロン

■現在購入できるおススメのクロノマット

 1.クロノマットJSP

 2.クロノマットJSP ローマンインデックス リミテッド

 3.クロノマットJSP ローマンインデックス ブラック マザー オブ パール

 4.クロノマットB01 42 ジャパン エディション

 5.クロノマットB01 42

■装着インプレッション

■まとめ

■おまけ~歴代フレッチェ・トリコローリ モデル~

 

 

 

■はじめに

ナビタイマーと並びブライトリングを代表するモデルの1つ”クロノマット”

このモデルがなぜここまで人気の高いモデルとなったのか?

今回はそれを紐解いていきたいと思います。

 

まず、最初に結論から述べると、クロノマットの魅力は高い実用性能を持ちながらもファッション性が高いところだと思います。

 

現在では実用性とファッション性、この2つの要素を取り入れた時計は数多くあります。

人気なところで言うといわゆる『ラグジュアリースポーツ』と言われるようなカテゴリーのモデルでしょうか。

かのジェラルド・ジェンタ氏がデザインを手がけたロイヤル・オークやノーチラスなどは高いファッション性と実用性を兼ね備えたモデルだと思います。

これらの時計はオン・オフ使いこなせるデザイン性の高さと実用性で、ある種の万能時計という見かたをされていますし、それは間違いではないと思います。

しかし、これらはデザインありきのモデルです。そこに日常生活において利便的な実用性を与えたモデルではあるのですが、何かしらのプロ仕様のスペックは持ち合わせていません。

 

一方、実用時計として誕生したものの現在もファッション性の高さが評価され人気が続くモデルも多くあります。

サブマリーナやスピードマスター、同じブライトリングのナビタイマーなどは代表的なモデルではないでしょうか。

これらは50年代に誕生したモデルであり、実用時計といった物に対して現在のようにファッション性を求めらていない時代に誕生したモデルです。

純然たる機能美を備えたモデルであり、不朽の名作と言われるモデルたちです。

 

クロノマットがこれらの時計と一線を画すのはあくまでも”基本はプロ仕様”としてつくられながらも、そこに意図してファッション性を盛り込んだモデルだったことだと思います。

 

現在では他の時計でもこのようなコンセプトで作られている時計はあるように感じるかもしれませんが

クロノマットが誕生した1980年代前半においては稀有なコンセプトだったと思います。

 

また、実際このようなコンセプトで作られているモデルでも実際に軍隊やチームに制式採用された時計というのは限られています。

 

■クロノマットの誕生背景

 

初代クロノマットは1983年にイタリア空軍のエアロバティックチーム”フレッチェトリコローリ”の為に開発されました。

デザインしたのはアーネスト・シュナイダー。三代目ウィリー・ブライトリングから経営を引き継いだ社長です。

1979年にブライトリング社を引き継いだアーネスト・シュナイダーが一番最初に手掛けることとなったのがクロノマットの開発でした。

 

時代はクォーツ時計が全盛の時、ブライトリング自体の経営も厳しい状況でした。

シュナイダーが新生ブライトリングを立て直すのに考えたのが

 

・ブライトリングの伝統を精神を受け継ぐ機械式時計⇒ナビタイマー

 

・まったく新しいパイロットの為の機械式時計⇒クロノマット

 

・最新のエレクトロニクス技術を活かしたパイロットウオッチ⇒エアロスペース

 

この三本柱でした。

その中で最初に着手したのが今までにない全く新しいパイロットウオッチ”クロノマット”の開発でした。

ちょうどこの時期、フレッチェトリコローリが公式時計を公募していたのです。

アーネスト・シュナイダーはそれに向けて開発を急ぎました。デザインを手がけたのは彼自身でした。

実際にイタリアまで足を運び、パイロットたちが時計に対してどのような要望を持っているのかヒアリングを繰り返しました。

その結果、100種類以上のプロトタイプを作り、最終的にコンペに勝ち、フレッチェトリコローリに採用されることとなりました。

 

ちなみにこのコンペには多くのスイスメーカーが既存の時計を提出してきたそうです。

全く新しい時計をこの為に開発したのはブライトリングだけ。しかも100種類以上のプロトタイプを作ったり相当なコストをかけました。

イタリア空軍の担当官はシュナイダーにこう言ったそうです。『精度や耐久性などの基本スペックをはじめ、視認性や操作性なども他のクロノグラフを圧倒するほどの素晴らしい出来です。そして何よりデザインがいい』と。そして『でも、我々パイロットの為に開発してくれたのは嬉しいのだが、その開発費までは予算に入れていません・・・』。

しかし、シュナイダーは笑いながら、そんなのは期待していないし、むしろブライトリングの名に相応しいクロノグラフの開発に協力をしていただきありがとうということを述べたそうです。

 

こうして、フレッチェトリコローリに採用されたクロノマットは翌1984年に市販されることになるのです。

 

 

このクロノマットの開発に際して、シュナイダーを助けた人物がいます。

それがルイジ・マカルーソです。1980年代当時はイタリア最大の時計販売会社、トラデマ社の経営者であり、後にジラール・ぺルゴやジャンリシャールなど擁するソーウィンド・グループ総帥となった人物。

アーネスト・シュナイダーと懇意にしていたルイジ・マカルーソはクロノマットに対してレザーストラップの種類を増やし、よりファッション性を強くしたモデルにするよう助言をしました。ライダータブなども実用性から生まれた物ですが素材をゴールドに替えたりしてバリエーションを増やしファッション性を出すことに成功をしました。結果、プロフェッショナルな実用性がありながら、ファッション性の高い新しいクロノグラフはイタリア市場で爆発的な人気を博すこととなったのです。

当時のイタリア市場は薄型のクォーツ一辺倒だった時代。市場の95%はクォーツだったと言う人もいます。

その中においてクロノマットはファッション好きのイタリア人の心を刺激して捉えたのです。多くの時計店では『ブライトリング完売』の貼り紙がされたそうです。

 

 

こうした背景を元にクロノマットはその後、機械式クロノグラフの代表的な地位を築きあげていくこととなったのです。

クロノマットはこのように誕生した時からプロフェッショナルモデルでありながらファッショナブルな時計としての使命も背負っていたのです。

そのような理由から当初からクロノマットは豊富なバリエーションを備えていました。

通常、そのブランドのフラグシップと呼ばれるような代表モデルのバリエーション、特に文字盤の種類は多く存在しません。

例えばオメガのスピードマスターなら手巻きのプロフェッショナルはプラ風防かサファイア風防の物しかありません。

その他にもスピードマスター名が付くモデルは多数ありますが、それらはスピードマスターシリーズのことであり、代表モデルのスピードマスターと同じケース型と同じムーブメントと考えると2つしか存在しないのです。

他にも例えばロレックスのデイトナもSSモデルでは白文字盤と黒文字盤のみ。

ケース素材違いでコンビの物やローズゴールド、イエローゴールド、ホワイトゴールドやプラチナのモデルなどが存在しバリエーションを増やしていますが知れている程度です。

 

 

クロノマットの面白いのはアイコンと呼べるケース素材と文字盤が存在しないところなのです。

上記のようなスピードマスターやデイトナの場合、アイコンとしてはSSの黒文字盤を思い浮かべる人がほとんどだと思います(デイトナの場合は白も人気ですが)。

同じブライトリングのナビタイマーにしたって、アイコンとしてはSSの黒文字盤となります。

 

そのような中、クロノマットは確かにSSの黒文字盤が人気は高いですが、ブランドとしてはその仕様にとらわれることなくクロノマットのビジュアル展開をしてきています。

 

 ※最初に1942年に誕生したクロノマットは【クロノグラフCHRONOGRAPH(ストップウオッチ付きの時計)+マテマティクス=MATHEMATICS(数学)】の造語でした。今回取り上げるクロノマットは【CHRONOGRAPHAUTOMATIC(自動巻き)】の造語として命名されたモデルであり、同じクロノマットというネーミングですが別物という扱いにいたします。

■クロノマットのアイデンティティ

 

クロノマットの面白いところは際立った個性があるところです。

実用時計がファッション性を無視して実用性だけを考えて作られていた時代(60年代くらいまで)はデザインがどのモデルも似ていました。

陸海空、それぞのプロが使用するのに必要な操作性や視認性などを考え突き詰めていくと必然的に似てくるのは仕方のないこと。

これは私たちの日常生活で使う”道具”を想像してみても分かると思います。

フライパンや包丁など道具と呼ばれるものは形が同じようになってきます。

その機能性を損なわない部分で個性を出すデザインを加味することはあっても大枠の方向性は同じになってしまいます。

 

ではクロノマットをクロノマットとたらしめる個性は何か?

それはライダータブです。

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1983年に開発されたフレッチェトリコローリの為のモデル

この赤い丸で囲ったパーツが”ライダータブ”と呼ばれる物です。

このライダータブには役割があります。

◆グローブを嵌めた手でもベゼルを回しやすくする引っかかり

◆風防を保護するためのガード(風防より一段高くなっている)

◆視認性(ぱっと見た時に目線がいきやすいマーカーとして)

◆ベゼルをカウントUPだけなくカウントDOWNしても使える(”15”と”45”のライダータブを入れ替える)

 

これはアーネスト・シュナイダーが実際にパイロットたちから何度もヒアリングをし、彼らの要望を100%叶えるにはどうしたら良いかを考えて考案されたものでした。

さらにこのライダータブの部分をゴールドにしたりすることでラグジュアリー感をアップさせたりなどファッション的にも意味のあるパーツとなりました。

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ライダータブ

 

クロノマットの成功以降、90年代はこのライダータブがブライトリングの各モデルに搭載されるようになりました。

当時のエアロスペースやコルトなどライダータブは計算尺付きベゼルと並びブライトリングの時計を象徴するアイコンパーツとなります。

 

 

 

■世代別クロノマット

 

 

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現在のクロノマットはこのように第4世代へと突入しています。

ここからは各世代の特徴と細かな変遷にもふれていこうと思います。

 

 

1.第1世代

 

1984年~1994年

クロノマットの第1世代でも大まかに3回のモデルチェンジを施しています。

1983年にフレッチェトリコローリの為の時計が完成し、市販が開始されたのは1984年から。

 

その後1994年、97年、00年とモデルチェンジをするわけですが、94年にモデルチェンジする前にも細かな変更があります。

 

愛好家がコレクションと共にひもとく、ブライトリング「クロノマット」の魅力 | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]
1984年 Ref:81950

 

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途中で上記のようにロゴはウィングロゴに変更。

 

1992年にはインダイヤルが縁どられるようになり、ブランドロゴの下に【1884】と創業年が入ります。

クロノグラフ針もBロゴを採用するようになっています。

 

 

 

1994年~1997年

1994年 Ref:A13050

1994年

Ref:A13050

 

クロノマット生誕10周年を機にクロノマットはモデルチェンジをしました。

従来のモデルと比較しますと文字盤中央にはギョーシェ彫りが放射状に入っており、光りの乱反射を防ぐことを目的としています。

また、ベゼルの厚みが増したりなど様々な仕様変更がされました。

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細かな違いをあげますと

➀インダイヤルの数字が増えた

②タキメーター(TACHYMETER)の表記が入った

③ベゼルの目盛りが太くなった

④短針、長針の形状

⑤クロノ秒針にBが付く

⑥カレンダー窓が四角から樽型になった

⑦インデックスがアップライドになった

⑧ギョーシェ彫りが施された

ロゴマークがプリントからアップライドになった

etc

 

などがございます。

 

なお、【クロノマット ブラックバード】と呼ばれる特別仕様のモデルもございました。

インダイヤルも同色となっており、ケースがサテン(艶消し)仕上げとなっていました。

ブラックバード

 

 

 

また、1994年まではバーインデックスしか存在しませんでしたが

1994年のモデルチェンジによりアラビアインデックスのモデルも登場します。

クロノグラフの秒針は本来は先に夜光が入っていません)

 

 

 

1997年~2000年

クロノマットGT&クロノマットヴィテス

 

1997年には早くもモデルチェンジが施されます。

バーインデックスモデルを『クロノマット GT』、アラビアインデックスモデル『ヴィテス』と呼びました。

GTは『グランドトータライザー(=積算計)』の意味で

ヴィテスは『スピード』の意味でした。

1997年 Ref:A13050.1

1997年

Ref:A13050.1

 

 

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名前が指し示すように、GTは積算計のインダイヤルが一段高くなった縁取りをされていて視認性UPに繋がっています。

一方、ヴィテスはスピード感が感じられる傾斜されたアラビアインデックスになっている。

また、ヴィテスだけでなくGTも共通としてインダイヤルの数字や文字盤の『CHRONOMAT AUTOMATIC』は斜体となっています。

 

この当時は他のモデルにも斜体文字が使われており、ブライトリング内(もしくはデザイナー自身)の流行りだったのだと思います。

 

 

2000年~2004年

クロノマット2000

 

2000年 Ref:A13352

 

 

ブライトリングは1999年に『100%クロノメーター宣言』を行い順次クロノメーター仕様に代わってきていた時代です。

クロノマットもモデルチェンジにより、このクロノマット2000からは全てクロノメーター仕様になりました。

 

 

従来からの変更点はインダイヤルの縁取りがより広くなり、そこに数字が記載されるようになりました。

針が数字にかからないようにし、より視認性を高めることを目的としています。

またベゼルの厚みが増し、ベゼルの目盛りもより太くなりました。(ライダータブの数字も太くなった)

 

アラビアインデックスのタイプはヴィテスから1994年初期の頃のようなデザインに変更となりました。

ただ5分毎の夜光は太くなり視認性を考慮しています。

書体も1994年とは違うものとなっています。

 

 

2.第2世代

 

2004年~2011年

クロノマット エボリューション

 

2004年 Ref:A13356

 

 

 

クロノマット史上最大のモデルチェンジをしたのがこの2004年、20周年に発表されたクロノマットではないでしょうか。

当初はクロノマット エボリューション(進化)というネーミングでした。

『エボ』の愛称で呼ばれていました。

※後にネーミングはエボリューションがとれて『クロノマット』となります。

 

一番の変化は大きさ。

それまでは39㎜だったクロノマットが44㎜とサイズUPしました。

防水性も100mから300mへUPし、パイロットウオッチとして登場したクロノマットがダイバーズウオッチ並みのスペックも備えるようになります。

クロノグラフのプッシュボタンもねじ込み式になりました)

 

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従来まではアラビアインデックスモデルよりバーインデックスモデルの方が人気が断トツに高かったクロノマットですが

エボリューションではアラビアインデックスのモデルも非常に高い人気を得ました。

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単純にインデックスだけの違いだけではなく、インダイヤルのデザインや1分毎の目盛りもアラビアインデックスの方は先にかけて細くなっていくなどの違いがありました。

また、バーインデックスのモデルは文字盤に円環状のギョーシェが施されています。

デザイン的にはバータイプは中心から放射状に広がるイメージ、アラビアタイプは中心に向かって集約していくイメージを与えようとしたのだと思います。

 

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左:クロノマットエボリューション 右:クロノマット2000

 

ケースの違いもこのようになっています。

➀今までラグは短く真っすぐになっていた⇒エボはラグが長くなり腕に沿うようになった。

②今まで風防よりも一段高い位置にライダータブがあった⇒エボは風防が大きくドーム状の曲線を描いており、中心はライダータブより高くなっている。

 

 

実はこのラグと風防の変化はクロノマットにとって衝撃的な変化でした。

1983年にアーネスト・シュナイダーがクロノマットを開発する際、下記のような理由でデザインがされました。

ラグが短くて真っすぐなのはフライトジャケットにラグが引っかからないようにする為。また真っすぐにしたのは腕に沿わせないことで強いGが掛かる曲技飛行においてあえて遊びを持たせた方が腕に巻き付けて固定させるより良いとの判断だったからなのです。

また、ライダータブが風防より高い位置にあるのも狭いコックピット内で風防をぶつけて割れてしまうという事故を防ぐ為でした。

つまり、それまでのクロノマットのアイデンティだった部分が2ヶ所もなくなってしまったのです。

 

これに対して私は当時の製品開発の責任者だった副社長のジャンポール・ジラルダンに理由を直接聞いたことがあります。

理由は以下の通り。

 

➀ラグが長くなったのはケースサイズが大型し、それに伴い人間工学に基づいたベストな形状にした。

②風防の強度は1983年の開発よりも高くなっている。しかも風防への衝撃は平面でぶつかってくるものだけでないから、いくらタブがガラスより高くなっていてもぶつかる時はぶつかる。だったら今回はそこに拘るのではなく、クロノマットの全体的な曲線美としての美しさを追求した。

 

ということでした。

 

そうこのクロノマット エボリューションでは機能だけでなく美しさ(曲線美)も追求したのです。

当時ブライトリングの全製品のデザインを手掛けるのがエディ・ショッフェル。

1984年に誕生してから20周年を記念してモデルチェンジを施すことになったクロノマット。

推測ですがまずはクロノマットを大型化させようという案が先にあったのではないかと思われます。

2004年までは39㎜のクロノマットの兄弟機としてクロスウィンドという44㎜のモデルがありました。

クロノマットをそのまま大型化させたモデルなのですが、時代的に『デカ厚時計』の人気が高くなっていたこともありクロスウィンドの人気が非常に高かったのです。

当時は男性がクロスウィンド、女性がクロノマットをペアで買うような人達も多くいました。

ブライトリングのフラグシップモデルであるクロノマットも時代のニーズに合わせて大型化させようという意図があったのだと思います。

 

しかし、単純に大型化させてもクロスウィンドと変わりません。

また、何度かのマイナーチェンジを施しながらクロノマットはその時点でかなりの高い水準での実用性を持っていました。

 

そこで、2004年のモデルチェンジに考えられたのが機能的な面での変化よりもデザイン面での大きな変化だったのではないでしょうか。

そして、その変化は変化としてではなく『進化』として昇華させたのです。

エディ・ショッフェルはこの大幅モデルチェンジでクロノマットのあらゆる面に曲線を用いりました。

どのような角度から時計を見ても全体的に丸みがあり、統一感を感じるデザイン。

角をとって全体的に曲線があるから、どのような角度から光りが当たっても光りが乱反射して輝くのです。

この光りの反射をエディ曰く『光りが踊る』と。

 

そんな詩的な表現をするエディ・ショッフェルは元々宝飾デザインの出身だったということを考えたら納得です。

 

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当時の日本国内での広告。曲線を活かした構図の写真を使っています。

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新しいクロノマットが従来とどのように変わったのか一目で分かるような広告

 

 

 

3.第3世代

 

2009年~2020年

クロノマットB01

2009年 Ref:AB0110

 

 

2009年、自社ムーブメントを搭載した【クロノマットB01】が登場します。

※後にネーミングはクロノマット01⇒クロノマット44へと変化します。

2009年5月29日世界同時発売をしました。

初の自社製ムーブメントを搭載したモデルだったので、全く新しいクロノマットにしたかったとのことです。

ですので、当時はクロノマット エボリューションは生産終了とならず、クロノマットB01と並んで販売されることとなりました。

 

 

 

クロノマット エボリューション

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クロノマット B01

 

 

 

 

このモデルもクロノマット・エボリューションからの流れを汲み曲線を強調したディテールとなっています。

ベゼルにあったタブも突起を無くしてより統一感を増しました。

 

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左が従来のクロノマット、右がクロノマットB01の物です。

従来までは風防に被さるような形で一段高くなっていた突起がなくなっています。

 

突起がなくなり指の引っかかりが少なくなった分、回しやすさの為にベゼルの回転数を1周120ピッチから240ピッチへと変更。

非常に滑らかに回すことができます。

(ちなみに第1世代のクロノマットは60ピッチ、第2世代で120ピッチとなりました)

 

 

また、指の引っかかりを持たせるためにベゼルの高さをタブを起点としてスロープさせています。

正面から見るとわからないが横から見るとわかります。

※なお、第2世代までの数字が刻まれたタブはライダータブと呼んでいましたが、第3世代の数字が記載されていないタブはインデックスタブと呼ばれています。

 

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↑矢印方向だけに回転する逆回転防止ベゼルです。ですので回転方向に力を加えるとタブに指が引っかかりますが

逆方向に回そうとしてもベゼルとタブの段差が少ないので指の引っかかりが少ないのです。

 

飛行機のプロペラのような加工です。

デザイナーのエディ・ショッフェルはこの加工について『光りの遊びによってスチールが歌っているようにしたかった』と言っています。

 

 

 

 

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また、デザイン面では上記のように中央に四角い意匠が設けられています。

これは全体に曲線を用いて光りが踊る美しさを表現したクロノマットB01ですが、しかしルーツがパイロットウオッチである以上は【力強さ】も必要だとして取り入れられたデザインであります。

 

 

このデザインを取り入れることでインデックスの形がそれぞれ違った形になり、生産効率が悪くなるのですが

それでも譲れない部分だったのだと思います。

 

 

4.第4世代

 

2020年~

2020年 Ref:AB0134101

 

 

そして2020年、ついに新たなクロノマットが登場しました。

2018年からジョージ・カーン体制になりこの体制の元で作られた初のクロノマットとなります。

大きな見た目の特徴としては初代クロノマットに同じルーローブレスです。

永年、ブライトリング、そしてクロノマットのアイコン的な存在として作られていたパイロットブレスを脱却し、初期のルーローブレスを復活させたのです。

 

またデザイン的な特徴を見ていきますと

永らくクロノマットを象徴するディテールだったタブですが、第3世代でカウントダウンの出来ないデザインに変更になっていましたが、

今回からは再度カウントダウン可能なライダータブへと戻っています。

これは第3世代時に登場したクロノマット エアボーンやクロノマット JSPなどカウントダウン可能なライダータブ付きモデルが人気だったということ、

また1984年の発売当時のクロノマットの誕生背景などを考えてそのようにしたと思われます。

 

ブライトリングの傑作クロノグラフが、待ち望まれたリニューアルでクラシック&スマートに | WATCHNAVI Salon

さらにケースを横から見ていただくとラグは短く、フラットなデザインとなっています。

これも1984年の初代のクロノマットのコンセプトを受け継いでいる仕様となっています。

 

その他、新型クロノマットは裏蓋がトランスパレットになっており、ムーブメントが鑑賞できるようになっています。

その為防水性は500m防水から200m防水へとスペックが下げられましたが200m防水もあれば十分という判断だったのだと思います。

またクロノグラフのプッシュボタンもネジ込み式にはしませんでした。クロノグラフを容易に操作できる方が良いという判断だったのかな、と思っています。

 

 

第3世代までと第4世代との違い

 

まず、私なりの結論を述べますと第4世代のクロノマットは”再解釈”されたクロノマットだと思っています。

一方、従来までのクロノマットはモデルチェンジごとに”進化”をしてきたモデルだと思っています。

おそらく第3世代までのデザインを担当していた”エディ・ショッフェル”はモデルチェンジの度にこの”進化”を意識してきたのだと思います。

2004年にクロノマットがモデルチェンジした際にも”クロノマット・エボリューション(進化)”とネーミングしたのはそのきっかけだったのかな、と。

エボリューションになった時にケースが大型化され、短かったラグは長くなり、防水性は100Mから300Mへアップしました。

ディテールも全体的に曲線を用いて光の輝きを取り入れ、美しさも追求したモデルでした。

その後2009年に発表された”クロノマットB01”もその流れを汲んで改良されてきました。

進化とは環境に適応し変化していくことであり、このクロノマットのモデルチェンジは市場や社会、技術的な進歩などによってまさに進化してきたと言える内容の物でした。

 

従来のクロノマット=EVOLUTION(エボリューション)=進化

 

新型のクロノマット=REINTERPRETAITION(リインタープリテ―ション)=再解釈

 

では、新作クロノマットを再解釈の時計と言ったのはどのような理由からかご説明していきます。

オリジナルのクロノマットが誕生した当時、確かに元々はアクロバット飛行チームの為に開発された時計でしたが

前述したように、そのタフなスペックとスタイリッシュなデザインはあらゆるジャンルの人たちに求められたモデルでした。

そのような背景から新作クロノマットは単なる”パイロットウオッチ”ではなく、どのようなジャンルの専門家(ファッショ二スタも含め)にも認めてもらい使用できるような時計であろうと開発されました。

そのような経緯もあり、CEOのジョージ・カーン曰く新作クロノマットを”マルチパーパス”な時計だと言い切っています。

このマルチパーパスという言葉は多目的という意味があります。

ブライトリングというブランドを知っていると、”多目的”という意味が陸・海・空といったジャンルの専門家に向けた意味合いと捉える方も多いかもしれません。

しかし、この”多目的”には実用性としてのスペックだけでなくファッション性も含まれているはずです。

なぜならばオリジナルクロノマットは発売当初はイタリアのファッション好きの人達の間で火がついたという歴史があり、それを意図して開発された時計であるからです。

クロノマットがスペックだけのマルチパーパースなモデルだとしたらそれはアベンジャーでも代替えができるわけです。

ファッション性も取り入れてこそのマルチパーパースな時計、それがクロノマットなのです。

このようにパイロットだけに向けたものではなく、ファッション性も加味し、オールジャンルの職業の人へと向けた時計がクロノマットだと、そのように再解釈されてつくられたのが第4世代のクロノマットなのです。

 

 

 

生命の進化の過程を逆に辿ると、どこに行き着くのかが分かる | 日出ずる国の特許事務所 ®

↑第3世代までのクロノマットはこのような進化を意識したモデルチェンジ

 

 

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↑第4世代はチンパンジーからゴリラへ変化したようなイメージ。元を『再解釈』したモデルチェンジと思います。

 

以上が私なりの見解です。

メーカー側が正式に言っていることではないですし、人それぞれ意見があるかと思います。

過去、モデルチェンジをする度に『クロノマットらしくない』とか『これはクロノマットじゃない』という人もいました。

しかし、どの世代のクロノマットもクロノマットなのです!

 

 

■クロノマットのムーブメント

 

ブライトリングはクロノマットに限らず、搭載するムーブメントは徹底的チューンを施しています。

元々は『ベストコンポーネント』という考え方を持っており、餅は餅屋という発想で自社ムーブとか他社ムーブとか拘るよりも”より良い物”を提供するのに何ができるかということを主軸に考えて開発しております。

そんなブライトリングがクロノマットにどのようなムーブメントを搭載してきたか見ていきたいと思います。

 

1.ETA バルジュー7750

 

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1984年から94年まで、クロノマットは17石のETA7750を搭載していました。

ストックとして持っていたETA7750を使ったのですが、実は今では多くのクロノグラフに使われる7750を世に広めるきっかけとなったモデルの1つがクロノマットと言われています。

クロノマットの成功が今日の7750の普及に繋がったとも言えます。

※17石のまま1990年(Ref:A13047以降)からはムーブメントに名称が与えられるようになり『キャリバー13』と呼ぶようになります。

 

2.Cal.13

 

~ノン・クロノメーター仕様~

説明がありません

1990年(Ref:A13047)からETA7750のムーブメントに“キャリバー13”という名称が与えられるようになります。

そして、94年以降は、17石だった7750を25石仕様にして搭載するようになります。

 

 

クロノメーター仕様~

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Cal.13は1999年にブライトリングは発表した「100%クロノメーター宣言」に伴い全面的な改良をすることになりました。

元々、7750はテンワが大きく精度が出しやすかったのですが、クロノグラフを作動させるとテンプの振り角が大きく落ちこみ姿勢差誤差が大きくなってしまうという特徴がありました。これに対してブライトリングは、振り角を上げることで解決することにしました。

香箱を全数検査し、高いトルクのものだけを採用するようにし、さらに脱進機を高品質なクロノメーター級のグレードにし、振り角を平均300度以上にするようにし、姿勢差誤差も、テンワの「片重り」を取ることで解消するようにしました。

 

なお、ETA7750には以下のグレードが存在します。

■スタンダード

■エラボレート

■トップ

クロノメーター

です。

グレードが高くなればより精度も高い仕様となっています。

また素材の違いもあります。素材の違いが出るのがエラボレートとトップ。(スタンダードとエラボレート、トップとクロノメーターは基本的に素材は一緒)

スタンダード、エラボレートはテンワにニッケル、ヒゲゼンマイにニヴァロックス2を使用。

一方、トップとクロノメーターはテンワにグリュシデュールを使用。

ヒゲゼンマイはアナクロン(ニヴァロックス2を焼き入れし、優れた特性を有する)を使用しています。

トップとクロノメーターは双方に技術的な差はなく、微調整のレベルがやや異なります。

多くのブランドが7750をベースに使用したりしていますがどのグレードのものを使用しているのか、

また、どのような手の加え方をしているのか、それらの要素で型式は同じ7750でも全く別物と言えるようなムーブメントに仕上がっていくのです。

 

ブライトリングはもちろん『クロノメーター』仕様を使用しています。

 

3.Cal.B01

 

ブランド別キャリバー全部出し】クロノグラフの先駆者 BREITLING ブライトリング・キャリバーの系譜 | 特集 | 時計Begin.jp

 

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2009年に満を持して発表されたのが初の自社製ムーブメント『キャリバーB01』です。

このムーブメントの優れているところを簡単に言いますと『壊れにくい、壊れても直しやすい』と言った特徴だと思います。

(詳しくはコチラもご覧ください。⇒http://www.threec.jp/magazine/104

通常、ムーブメントの設計師は修理する技術者とは異なる職種になります。ブライトリングはこの新しいムーブメントを開発するにあたり、

設計チームに修理技術部門の責任者を交えて開発していきました。

技術者の意見が交えられたこのムーブメントが『時計メーカー(技術者)フレンドリー』と呼ばれる所以です。

 

昨今の自社ムーブメントのトレンドである垂直クラッチとコラムホイール、そして3日間のパワーリザーブというスペックを持たせていますが

細かな優れているところは日付の早送りが24時間可能なところやクロノグラフ部分がユニット式になっていてネジを8本外すだけでユニットを外せて時計の心臓部までアクセスできるところなどがあります。

 

また、素材に流行りのシリコンやカーボンなどを使用していないのは『新素材を否定するわけではないが、信頼性のある永い歴史ある素材を使用したい』という意図があるから。

テンプ部分にダブルブリッジやフリースプラングを採用していないことを指摘する人もいます。

現在の高級仕様のムーブメントはダブルブリッジとフリースプラングというのは多くなっていますからね。

ただ、これにもブライトリングの哲学があります。

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そもそもダブルブリッジの利点はテンプを左右から支えることで衝撃から護るという点があります。

しかし、実はガチガチに支えることで強すぎる衝撃には耐えられなくなるということが発生する場合があります。

シングルブリッジの方が強い衝撃に対してはムーブメントを護れるというブライトリングの判断でこのようになっています。

例えば強い地震に対して建物を護る為にあえて建物を揺らせて崩れないようにするという耐震構造がありますが発想的にはそれに近いです。

 

 

 

フリースプラングに関しても

コストをかけてフリースプラングにしなくてもクロノメーター級の精度を出せる技術があり、衝撃対策においてもそこまでの必要性を感じなかったのでフリースプラングは採用しなかったとのこと。実際フリースプラングの一番の利点として考えらるのはゼンマイがほどけてきた時の等時性。しかし、その等時性もちゃんとゼンマイが巻かれている状態でしたらあまり関係がないです。またよく言われる耐衝撃性能に関しても理論上はフリースプラングの方が確かに高いですが、使用していて実際にその差を感じる程の優劣が感じるケースはほとんどないとのことです。

あとはフリースプラングにするとメンテナンスの際の調整も難しいですしね、利便性を考えて緩急針のままにしたのだと思います。

 

このようなあくまでもプロフェッショナルの為の”道具”としてどうあるべきか?という考えで設計をされているブライトリングの姿勢は素敵だなと思います。

 

ただ、最近ではB20のようなダブルブリッジでフリースプラング仕様のムーブメントも採用しているので、ブライトリングとしても絶対にどっちが良いという判断は無いのだと思います。実際にそれぞれに長所と短所はあります。

 

 

 

■歴代デザイナー

 

あるモデルを好きになる理由には色々な要素があると思いますが大きな要素の1つが間違いなくデザイン。

これまでクロノマットのデザインに携わってきた人をここではご紹介していきます。

 

 

 

 

1.アーネスト・シュナイダー(ERNEST SCHNEIDER)

 

ブライトリング クロノマット - クロノグラフ腕時計専門店 クロノグラフSENO

1983年にイタリア空軍のフレッチェトリコローリの公式時計の公募に出すかたちで開発が始まった初代クロノマット。

開発の陣頭指揮をとり、自らデザインなどを手掛けたのが当時の社長アーネスト・シュナイダーでした。

彼はパイロットの要望を注意深く聞き、自身でクロノマットのデザインを描きあげていきました。

 

ブライトリング/クロノマット | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]

↑アーネスト・シュナイダーによるデザイン画

 

このクロノマットのデザインに大きな影響を与えた人物がいます。

それがルイジ・マカルーソです。

Haute Horlogerie VIP Luigi Macaluso Dies | Elite Traveler : Elite Traveler

↑ルイジ・マカルーソ(LUIGI MACALUSO)

 

先にも述べましたがマカルーソは当時イタリア最大手の時計販売会社トラデマのCEOでした。

イタリア空軍の公募にブライトリングの出品を仕掛けたのも実は彼だったということ。

さらに初期のクロノマットのスケッチも手掛けたという話があります。

クロノマットが当初からプロフェッショナル向けでありながらもファッショナブルさを兼ね備えていたのは彼の影響が大きいと思われます。

 

 

 

2.エディ・ショッフェル(EDDY SCHOPFER)

 

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ブライトリングファンの中ではご存知の方も多い、エディ・ショッフェル。

ブライトリングのデザインを手掛けるようになったのは1989年から。

ブライトリングでのデザインで最初に脚光を浴びたのが1991年に発表されたパイロットブレスです。

 

↑ショッフェルによるパイロットブレスの実寸図

 

エディ・ショッフェルがブライトリングの時計のデザインを初めて手掛けたのが2000年に登場したクロノ・アベンジャーです。

それ以降ブライトリングの全製品のデザインを手掛けていくことになります。

そのショッフェルがデザインしたクロノマットが2004年に発表されたクロノマット・エボリューションとなります。

続いて2009年に発表されたクロノマットB01もショッフェルによるデザインとなります。

この2型は光りを取り入れた曲線美を意識したデザインとなっています。

元々宝飾デザインの出身であるエディ・ショッフェルらしい色気を意識したデザインの時計達だと思います。

 

 

3.シルヴァン・バーネロン(SYLVAIN BERNERON)

 

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2020年に発表された新型クロノマットのデザインを手掛けたのがシルヴァン・バーネロン。

ブランドから公式にデザイナーの発表がされていないので、もしかしたらチームでのデザインだったかもしれませんが

チーフとしてデザインに携わったのはこのバーネロンとなります。

 

以前はBMWモトラッドでバイクのデザイン、その後にボーム&メルシエで時計のデザインに携わってきた人です。

新型のクロノマットのデザインにどのような意図や拘りがあったかなどの言葉は直接聞けていないのが残念です。。。。

 

 

■現在購入できるおススメのクロノマット

 

 

1.クロノマットJSP

クロノマットJSP - AB0115111B1A1

 

 

1.クロノマットJSP

品番:AB0115111B1A1

ケース径:44㎜

防水性:500m

ムーブメント:ブライトリングB01

価格:946,000円(税込み)

 

クロノマットの日本市場向けに作られた特別モデル。

第三世代のクロノマットの特徴だったベゼル周りを往年のクロノマット風に仕上げたモデル。

ベースとなったのが2014年に発売された”クロノマットエアボーン”。

 

BREITLING Chronomat 30th anniversary 1984-2014

 

クロノマットエアボーンは入れ替え可能なライダータブを付けており、クロノマット発売20周年を記念したモデルとして登場しました。

 

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左:従来のクロノマット 右:クロノマットエアボーン

 

こうして見比べると印象がだいぶ違います。

エアボーンは夜光などをベージュ色にしてヴィンテージ感を強めました。

クロノマットJSPはインダイヤルも同色にしてエアボーンよりシックでスマートな印象のモデルとなっています。

500m防水という高い防水性能と初代クロノマットの雰囲気をもったベゼルデザイン。

クロノマットの歴史を強く感じることの出来るモデルです。

 

 

2.クロノマットJSP ローマンインデックス リミテッド

クロノマットJSP ローマン インデックス リミテッド - AB01153A/BH26/388A

 

2.クロノマットJSP ローマンインデックスリミテッド

品番:AB01153A/BH26/388A

ケース径:44㎜

防水性:200m

ムーブメント:ブライトリングB01

価格:990,000円(税込み)

限定本数:500本

 

クロノマットJSPのインデックスをローマ数字に換装したモデル。

裏蓋はトランスパレットになっておりムーブメントを眺めることが可能。

その代わり、防水性は200mとなっています。

 

また、このデザインは90年代に人気を博したクロスウィンドからインスパイアされたもの。

クロスウインド

放射状に配置されたインデックス、さらにインデックスの中に夜光を配したのが特徴。

現在はワールドワイドではローマ数字のインデックスのブライトリングは販売されていないので

ローマ数字が好きな人にはお勧めです。

バーインデックスよりもエレガントさが増します。

 

3.クロノマットJSP ローマンインデックス ブラック マザー オブ パール

クロノマット JSP ローマン インデックス ブラック マザー オブ パール リミテッド - AB01153A1B1A1

 

 

3.クロノマット JSP ローマン インデックス ブラック マザー オブ パール リミテッド

品番:AB01153A1B1A1

ケース径:44㎜

防水性:200m

ムーブメント:ブライトリングB01

価格:1,188,000円(税込み)

限定本数:500本

 

上記ローマンインデックスモデルの文字盤がブラック マザー オブ パールモデル。

通称『ブラックMOP』文字盤です。

天然の真珠母貝を使っているので表面の仕上げが1点1点異なり、世界に全く同じものが2つと存在しないというところが魅力。

ローマ数字と相まってよりラグジュアリー感が増しています。

 

 

4.クロノマットB01 42 ジャパン エディション

クロノマット B01 42 ジャパン エディション - AB0134101B2A1

 

4.クロノマット B01 42 ジャパン エディション

品番:AB0134101B2A1

ケース径:42㎜

防水性:200m

ムーブメント:ブライトリングB01

価格:979,000円(税込み)

 

新型クロノマットの日本市場のみの特別モデル。

定番では針とタキメータースケールに赤を採用していますが、こちらは色を使わず落ち着いた雰囲気に。

90年代のクロノマットを彷彿させてくれる配色となっています。

 

 

裏蓋はトランスパレットになっており自社ムーブメントB01を見ることができます。

 

 

5.クロノマットB01 42

クロノマット B01 42 - AB0134101G1A1

5.クロノマット B01 42

品番:AB0134101G1A1

ケース径:42㎜

防水性:200m

ムーブメント:ブライトリングB01

価格:979,000円(税込み)

 

新型クロノマットの定番モデル。

グレー文字盤に黒のインダイヤルとパンダカラーと呼べる配色。

パイロットウオッチと言えば黒文字盤が王道ですが個人的にはファッション性を併せ持つクロノマットだからこそおススメしたい文字盤色です。

なお、従来にはない文字盤色だと思われると思いますが、かつては80年代には同じような配色のクロノマットが存在しました。

 

 

Ref:81950

クロノマットらしいカラーリングと言えるのではないでしょうか。

 

 

■装着インプレッション

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今回の装着インプレッションはこちらの2本で送りたいと思います。

 

まずはクロノマットJSPから。

 

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ケース径44㎜ですが個人的には大きさは気になりません。

むしろ着け慣れたサイズ感です。

インダイヤルは文字盤と同色でベゼル以外は全て光沢のあるポリッシュ仕上げですのでラグジュアリーな感じもあります。

 

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斜めから見るとデザイナーのエディ・ショッフェルが言っている『光りが踊る』という意味が分かっていただけると思います。

風防のてっぺんを中心にベゼルからケースにかけて曲線的で丸みのある美しいフォルムになっています。

全体がポリッシュされているので、そこに映り込む画が水の中での揺らぎのような温かさも感じさせてくれます。

 

 

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個人的にはこの角度から見る時計の姿が好きなんです。

この角度から見てグッとくるデザインの時計に惹かれます。

クロノマットJSPは本体だけではなく、ラグからブレスにかけても綺麗にまとまった統一感があります。

 

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500m防水あるのでケースは厚めですが、着け心地は良いです。

重心バランスはもちろんですが、ブレスレットの幅や厚さ、サイズ感がそう感じさせてくれるのだと思います。

 

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一方、新型クロノマットはどうか?

これはこれで男らしくクロノマットらしいカッコよさがあります。

一番特徴的なルーローブレスは個性的ですが、ちょっとクラシカルさとかレトロさのある雰囲気。

しかもベースは艶消しになっているのでクロノマットJSPとはまた違った印象に。

 

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この角度から見るとクロノマットJSPの曲線を強調した作りとは全く違うモデルだということが感じられます。

 

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クロノマットJSPよりケースが薄くなった分、風防から文字盤までの奥行は浅くなりました。

斜めから針を見た時の風防による歪みもなく視認しやすいです。

 

 

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クロノマットJSPとは違い、ラグがフラットで初代クロノマットを彷彿させてくれるディテールになっています。

ラグが短くフラットな為、見た目はケースが浮いたように見えますがルーローブレスのしなやかさも相まって着け心地は良いです。

 

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2本腕に載せてみました。

初代クロノマットを知っているとどちらもクロノマットらしさがあるカッコいいモデル。

でも2本並べると2本は全く違う時計にも見えてしまいます。不思議。

 

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ケースはクロノマットJSPの方が厚いです。

クロノマットJSPは大きくて丸くて輝いているので主張は強く感じられるモデル。

比較すると新型クロノマットは落ち着いた印象になります。

 

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リューズやプッシュボタンの形状も違うのですが、実はここの好き嫌いがある人がいます。

 

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クロノマットJSPの方が厚いのですがリューズを中心に見ると新型クロノマットはクロノマットJSPよりも裏蓋もベゼルも薄くなっています。

つまり、どちらも同じような重心バランスとなっていて着け心地影響はさほど感じられません。

 

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クロノマットJSPは44㎜、新型クロノマットは42㎜となっています。

しかし、風防の直系はクロノマットJSPが32㎜に対して新型クロノマットは33㎜。見ようによっては新型クロノマットの方が若干大きく感じます。

ただ、ケースの形状もクロノマットJSPは9時側が膨らんでいて44㎜となっているので実際のサイズ感は差がないと言えるような作りです。

 

■まとめ

 

いかがだったでしょうか。

改めて4世代に渡るクロノマットを見てきました。

時代やデザイナー、経営者が代われば同じモデルでもそれぞれの個性が出てくるものです。

代表的なモデルになればこそ、なかなか手をつけて変化をさせることができなくなることが多々あります。

なぜなら今まで培ってきたものを壊しかねないから。

しかし、クロノマットはこの40年弱で大胆な変化を繰り返してきました。

これはクロノマットがファッション性を重視した実用時計だからこその宿命なのだと私は思います。

単なる実用時計なら基本的には変わる必要はありません。スピードマスターやナビタイマー然りです。

一方、工芸品のような時計も変わる必要はありません。伝統を守っていかなければいけないから。

しかし、”ファッション”というものは時代に合わせて変化していくものです。時代と共に文化が変容していき人々の感性も変化していきます。

その時代のニーズや感度に当てはまるファッションというものはあって、その波を捉える(もしくは波を作る)ことを目指して作られてきたモデルがクロノマットなんだな、と思いました。

最初にも述べましたが、ただそれがデザイナーの感性だけでデザインされた単なるファッションウォッチではないところがクロノマットの魅力です。

実用時計以上の実用性を持った、道具として性能と機能を兼ね備えた万能ウォッチ。それがクロノマットであり私の心を何年、何十年たっても心ときめかせてくれる要素なんだなと改めて感じました。

 

 

■おまけ~歴代フレッチェトリコローリ モデル

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最後にクロノマットの過去のフレッチェトリコローリモデルを。

初代はフレッチェの隊員に向けて。

94年モデルは世界限定4000本

04年モデルは世界限定1000本

13年モデルは世界限定1000本

20年モデルは世界限定250本

となっています。

 

 

以前ご紹介した新旧クロノマット比較動画もよろしければどうぞ↓

 

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エンデュランス プロのご紹介

こんにちは。

飯田です。

 

今回は発表されてからなかなか入荷が少ないエンデュランス プロについてご紹介します。

 

私が今欲しい時計の上位に位置するモデル。

本当に欲しい、、、、

 

新作 ブライトリング エンデュランス プロ|ブライトリング・ジャパン株式会社のプレスリリース

 

発表されるやいなや瞬く間に問い合わせが殺到したブライトリングのエンデュランス プロ。

ブライトリングの平均価格が80万円前後と考えると30万円台で購入できるという気軽さ(実際は気軽な金額でもないですが、、、)がウケたと思われます。

 

エンデュランス プロ ブライトライト® - ブラック X82310D91B1S1 | Breitling

 

X82310D91B1S1

44㎜

100m防水

357,500円(税込)

 

私が気になっているのはこの赤。

赤と黒の組み合わせって好きなんですよね。たぶん、私世代の人にはそんな人が多いのでは、、、、

ブライトリング新作「エンデュランス プロ」超軽量ブライトライト®がスポーツシーンを選ばない | 高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]

NATOベルトにしても良いですよね。

 

 

この時計は『アスリート向けの軽量ウォッチ、そしてカジュアルでデイリーなスポーツ用クロノグラフとしてデザインされたエンデュランス プロ。高精度で革新的なテクノロジーが、色鮮やかなデザインと完璧に融合されています。究極のアスレジャー・ウォッチと言えるでしょう。』と紹介されています。

エンデュランス(ENDURANCE)=耐久』というネーミングからもGショックのようなアクティブなイメージを持って作られたのだと思います。

 

BREITLINGスプリント

このエンデュランス プロは1970年代に製造されたスプリントというモデルの後継機という設定。

スプリントは樹脂ケースとパルスメータースケールを備えたクロノグラフでした。

パルスメータースケールは心拍数が測れるのですが、アスリートが自分で心拍数を測定する為に備えられました。

 

 

なお、スプリントの場合は脈が15回拍動した時に指している数値が1分間の脈拍になります。

エンデュランスの場合は30回拍動した時に指している数値が1分間の脈拍となります。

 

 

vs Gショック

 

私がこのような時計を見る時、いつも頭によぎるのがGショックの方が良いのでは?

と言うこと。

 

GA-2100-1A1JF
GA-2100-1A1JF ¥13,500(税込¥14,850)

確かにGショック良いですね。

通称”カシオーク”で親しまれるこのモデルもカッコいいです。

気兼ねなくカジュアルに着けれますし

 

 

 

 

AW-500E-1EJF
AW-500E-1EJF ¥13,000(税込¥14,300)

私が学生の頃から永年愛用していたGショックの復刻も出ました。

このAW500なんかは懐かしすぎて愛おしくさえ感じます。

 

Gショックには他にも豊富なバリエーションとカラーがあって選ぶのも楽しめる商品群です。

しかもどの時計も衝撃に対しては抜群の耐久性もありますし

そして軽くて、安い!(高級なGもありますが、、、)

 

そう考えるとエンデュランス プロよりもGショックの方が魅力的なのでは?とも思うのです。

 

しかし!もちろんエンデュランス プロの優位性もあります。

 

 

 

エンデュランスの優位性➀

それは、ケースの素材が独自に開発した素材、『ブライトライト®』だということです。

超軽量のブライトライト®はチタンの3.3倍、ステンレススチールの5.8倍も軽い素材です。

非磁性、熱安定性、低刺激性のブライトライト®は、傷、摩擦、腐食に対しても高い耐性があります。

メタルよりも温かい触感があり、冬場など時計を身に着けて『冷たい』と感じることはありません。

 

Gショックの劣勢な部分は樹脂ケースを使っているところだと思います。

年数がたつと加水分解してしまうんですよね。

ボロボロ剥げ落ちるんです。

 

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↑こんな感じで剥げ落ちます。経験した人も多いはず。

 

 

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私の学生時代の愛機AW500も今はこのような無残な姿。

それでも、想い出がありすぎて未だに捨てることが出来ずにいるのですが、もはや使えない状態。。。。

まぁ元々Gショック自体が何十年も使うことを想定して作っていないと思うので仕方ないことなのですが。。。

 

そのような点を考えるとエンデュランス プロは加水分解の恐れがないです。

Gショックもカーボンケースやステンレススチールケースのものなら加水分解しませんが、、)

 

 

エンデュランスの優位性②

もう1つはムーブメントではないでしょうか。

機能的にはGショックの方が多機能ですが、クォーツのムーブメントは絶対にいつか基盤がダメになってしまいます。

基盤がダメになった時に基盤を入れ替えれるかどうかが問題になってきます。

昔のモデルになると同じ基盤を作っていないことがあり、互換性がないと修理が出来なくなってしまいます。

 

Gショックの場合、沢山あるボタンのそれぞれの位置や液晶の位置などが同じ代替えのムーブメントがあれば良いですが、

これだけの種類のモデルがあり、多くのムーブメントの種類があると、同じムーブメントや代替えになるムーブメントを作り続けていくのは難しいというのが実情だと思います。

 

ではエンデュランスはどうなのか?

エンデュランスに使われているムーブメントはベースがETAのG10.212というムーブメントになります。

このムーブメントは多くのブランドがクォーツのクロノグラフモデルに採用しています。

ETA MOVEMENT G10.211 - Swiss Forniture

 クロノグラフとしてはシンプルなクォーツのムーブメントであり

大手のETAが手掛けているムーブメントですので永く生産されていくことが予想できます。

また、これだけ多くの時計が採用しているベースムーブメントですので将来的なメンテナンス需要も考えて

ムーブメントのパーツ供給やストックなどはある程度続いていくと思われます。

そのようなことを考えると安心感があります。

 

 

 

 

 

 

vs スマート ウォッチ

次にエンデュランスが欲しいなぁ、、、と思うと頭に浮かんでくるのがGショックの次にスマートウォッチ。

 

スマートウオッチで一番売れているのはアップルウォッチ。

それとはまた違う戦略で出されているのがタグ・ホイヤーやウブロなどの価格が少し高めのラグジュアリーブランドのスマートウオッチ。

アップル ウォッチ

 

TAG Heuer コネクテッド
HUBLOT ビッグ・バンe

 

スマートウォッチはどれも魅力的です。

身に着けていて面白いです。

私もタグ・ホイヤーのコネクテッドを使ってたことありますが、スマホの機能を手元で簡単に補ってくれます。

文字盤を換えてみたり、メールを見たりなど。

 

ただ、個人的にはスマートウォッチは機械式時計やエンデュランスのようなクォーツ時計とはまた違った存在だと思うんです。

簡単に言ったらパソコンみたいなものです。パソコンって最新が最良ですよね?(もちろんスマホも)。

テクノロジーの分野の物なので、仮にいくら壊れなくても、修理が出来たとしても、古い物を使い続けていくのは微妙な感じがします。

そりゃあ値段も高いのでずっと使いたいと思って手にする人も多いと思います。

ですが、個人的に思うのは5年経ったら最新機種に替えたくなるだろうし、10年経つ頃には多くの人が買い替えているのではないかな、と。

10年前のスマホやパソコンを現在使っている人はどれくらいいるのでしょうか。。。

 

そのような点から見るとエンデュランス プロはもう少し長い目で見てお使いいただける時計だと思うんですよね。

 

 

あと、これは個人的な嗜好でしかないのですが

私はどうやら文字盤が立体的というか奥行きがある文字盤が好きなようです。

スマートウォッチを使っていた時に平面な文字盤にどうも違和感を感じたんですよね。

時計として思って見るとどうしても文字盤に立体感が欲しいんです。

(ただ、時計ではなくスマホだと思って見るようにしたら幾分か気が紛れました(笑))

そのようなことからも私としてはエンデュランスのような時計とスマートウォッチは比較対象ではないんですよね。

 

 

 

結局エンデュランス プロは何が良いのか?

 

・ブライトリングが作っているステータス

・着けやすさ

・気軽さ

・デザイン

 

まずはブライトリングの時計というステータス性はあります。

あ、もちろんブライトリングにステータスを感じない人もいるとは思いますが、それでも世界的なクロノグラフの第一人者ですし、140年弱の歴史があるブランドです。

それなりに格はあるブランドです。

そのようなブランドの時計というだけで嬉しいですよね。

しかも他のブライトリングの時計と比べると買いやすい価格帯です。

 

少し前にユニクロジル・サンダーとコラボをして話題になっていました。

あれってなかなか手に入れるには高額で難しいジル・サンダーの商品がユニクロの価格帯で購入できることが関心を集めたと思います。

それと似たような感じでしょうか。

ブライトリングの時計をこの価格帯で手に出来るというのは非常に魅力的です。

 

既にブライトリングの時計を持っている方にはセカンドウォッチとしてもおススメですし

ブライトリングを持っていない方には初めてのブライトリングとしてもおススメです。

 

 

軽くて着けやすいですし、デザインもカジュアルなので身に着けて気が引き締まる時計というよりは気楽に身に着けられる時計です。

これから寒くなる季節。朝、時計を腕に巻いた時の冷たさがないのが個人的には何とも魅力的なんです。。。。 

 ブライトリングの新作時計が当たるから500分の運動を開始せよ!って何で?|OCEANS オーシャンズウェブ

Presenting: The Breitling Endurance Pro - Perpetual

Breitling Endurance Pro Breitlight® Black-Blue X82310D51B1S1

Breitling Endurance Pro Breitlight® Black-Red X82310D91B1S1 - Breitling  Official Retailer

 

 

スーパーオーシャン ヘリテージの魅力について考察してみました。

こんにちは。飯田です。今回はスーパーオーシャンヘリテージの魅力について。

 

はじめに

 

ブライトリングと聞いて『パイロットウオッチ』や『クロノグラフ』といったイメージを思い浮かべる人は多いと思います。

しかし、ブライトリングの過去のアーカイブにはそれらだけでなく名作と呼べるような時計が数多く存在しています。

現在ではブランドとしてそれらのタイムピースに脚光を浴びせようと取り組んでいます。

2019年に登場したプレミエシリーズはその1つであります。

 

では、パイロットウオッチでもない、クロノグラフでもない、でもブライトリングを代表する時計と言えば・・・・

 

それはスーパーオーシャンではないでしょうか。

 

初代スーパーオーシャンは1957年に誕生。

実はナビタイマーが誕生したたった5年後のこと。

決してパイロットウオッチばかり考えていたブランドだったわけではないのです。

 

1957 SUPEROCEAN REF. 1004 FELSA B125 39MM
1957 SUPEROCEAN REF. 807 VENUS 150 39MM

これらが1957年に誕生した初代のスーパーオーシャンです。

世間ではレジャーでのダイビングが盛んになり始めており、各ブランドがダイバーズウォッチを精力的に開発していた時代です。

 

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当時の広告でもスーパーオーシャンを紹介しながらも、自分達のクロノグラフや航空業界との関わりなどを文章で強調するあたりに

当時からブライトリングのパイロットウォッチに対しての拘りが感じられます、、、

 

 

さて、このブライトリングの『スーパーオーシャン』シリーズですがブライトリングのラインナップの中では現在2極化しています。

 

◆スーパーオーシャン・・・現代のダイバーズウオッチ

◆スーパーオーシャンヘリテージ・・・57年初代スーパーオーシャンの復刻シリーズ

 

このような区分けです。

 

今回はこの中のスーパーオーシャンヘリテージについて取り上げたいと思っています。

スーパーオーシャンヘリテージの初出は2007年でした。

 

そして2020年には期間限定品として57年のオリジナルデザインを色濃く再現した”スーパーオーシャンヘリテージ’57”が登場しました。


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左:スーパーオーシャンヘリテージ 右:スーパーオーシャンヘリテージ’57

2007年に登場したスーパーオーシャンヘリテージを初めて見た時には衝撃を受けました。

当時はまだ腕時計バブルの名残りがあり、スポーティーでモダンな時計が多く出ていた時。

このようなクラシカルな時計、しかもメッシュのミラネーゼブレス仕様というある意味斬新なモデルでした。

今でこそ各ブランドでミラネーゼブレスが作られていますが、当時はブライトリング以外なかったように記憶しています。

ミラネーゼブレスはどこか古臭いイメージがあってどこも採用していなかったのだと思います。

それが一周回って2007年にブライトリングが復刻した時には非常に高い人気を博しました。

それが伝播して他社でも採用するようになりました。

 

 

スーパーオーシャンヘリテージの魅力とは

 

➀デザイン

ずばりスーパーオーシャンヘリテージの魅力とは幅広いスタイルに合わせられる万能性だと思います。

現代のダイバーズウオッチというとスポーティーなデザインの物が多くなりカジュアルファッションにはいいけどスーツスタイルにはちょっと、、、と思う人もいると思います。

Ref:M17368D71I1S1 ケースにDLCコーティングを施したスーパーオーシャン

個人的にはスーツスタイルでもスポーティーなダイバーズはアリだと思っていますが、そこらへんは個人個人の意見が分かれるところ。

 

ダイバーズウオッチの中でもロレックスのサブマリーナーやオメガのシーマスター300などはスタイルを選ばず合わせやすいモデルだと思います。

しかし、サブマリーナーやシーマスター300も誕生したのは1950年代。

サブマリーナーが1953年、シーマスター300は1957年なんです。

実はスーパーオーシャンと同じ時代なんですよね。

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左:初代サブマリーナー 右:現行サブマリーナー(ノンデイト)

 

 

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左:初代シーマスター300 右:現行シーマスター300

これらサブマリーナーやシーマスター300はダイバーズウオッチを代表するモデルの1つでありますが

どれも『レトロ』と言った印象はないと思います。

 

表現にはレトロ、クラシック、ヴィンテージ、モダンなど様々な言い回しがあります。

 

主観ではありますが、現行のサブマリーナーはデザインのルーツが1953年ですが現在は洗練されており『クラシック』さはあまり感じられません。

むしろどこか『モダン』な印象さえ感じられます。

 

一方、現行シーマスター300に関しては『ヴィンテージ』と言った表現が当てはまるモデルのように感じます。

 

それに対してスーパーオーシャンヘリテージは『ヴィンテージ』と言った要素はもちろん『レトロ』という表現も当てはまるように思うのです。

特にそのレトロ感はスーパーオーシャンヘリテージ’57に強く感じられます。

 

 

さらに言えばスーパーオーシャンヘリテージにはクラシックさもあります。シーマスター300もクラシカルな要素はありますが、スーパーオーシャンとは何か違うんですよね。

 

そんなヴィンテージであり、クラシカル、そしてレトロ、そのような時計がスーパーオーシャンヘリテージだと個人的には感じています。

そのスタイルはカジュアルにもスーツにも不思議とマッチしてしまう魅惑のデザインだと思います。

 

 

②ダイバーズウォッチ

スーパーオーシャンヘリテージの魅力の1つは”ダイバーズウォッチ”ということにあると思います。

ダイバーズウォッチという安心感は大きいと思います。

ダイバーズウォッチなので防水性があります。3気圧防水(日常生活防水)あれば十分という考え方もありますが

『もしも』を考えると防水性は高い方が安心です(まぁ、『もしも』ってどういう状況だ?とも思いますが。。。)。

ただ、防水性が高すぎるとケースの厚さが出てきますし、ケースが厚くなると着け心地にも影響が出てきます。

しかし、スーパーオーシャンヘリテージは200M防水、ヘリテージ’57は100M防水なので厚さは気になりません。

ヘリテージ’57の防水性100Mをダイバーズと呼んで良いのかどうかの議論はありますが、スキューバーダイビングまでのダイビングでなければ大丈夫。

少なくとも日常の生活においては十分な安心感です。

 

さらに、ダイバーズウォッチならではの魅力と言ったら回転ベゼルだと私は思います。

 

クロノグラフが付いてなくても回転ベゼルがあれば時間計測は容易にできます。

むしろ大ざっぱな時間経過を知るならクロノグラフよりも回転ベゼルを使った方が瞬時の把握はしやすいです。

 

 

つまり、防水性と時間計測といった実用性がダイバーズの持つ要素であり、クラシカルな時計でありながらその実用的なところが魅力の1つなのです。

 

 

 

スーパーオーシャンヘリテージVSスーパーオーシャンヘリテージ’57

 

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  スーパーオーシャンヘリテージ スーパーオーシャンヘリテージ’57
ムーブメント ブライトリングB20(ケニッシMT5612ベース) ブライトリング10(ETA2892ベース)

パワーリザーブ

70時間 42時間
防水性 200M防水 100M防水
ベゼル ねじ込み式 非じ込み式
リューズ 逆回転防止ベゼル 両方向回転ベゼル
サイズ ケース径42㎜ 厚さ14.35㎜ ケース径42㎜ 厚さ10㎜
価格 616,000円 599,500円

 

両者の違いがある部分を抜き出しました。

 

➀ムーブメント

まずは内部のムーブメント。

ヘリテージは業界でも評価の高いケニッシのMT5612をベースとしたムーブメント、Cal.B20を搭載しています。

パワーリザーブも約3日間あり、テンワは両受けとなっています。

近年ではチューダー以外ですとシャネルやノルケインなどが採用しています。

一方、ヘリテージ’57のCal.10はETA2892をベースとしている為、マニアな人には汎用ムーブだということでケニッシムーブを使ったヘリテージに軍配が上がりそうです。

確かにCal.B20はパワーリザーブも長く、それだけでもCal.10よりも魅力的に感じるかもしれません。しかし、毎日時計を身に着けるようでしたらその差はあまり関係ないでしょう。

また、Cal.10に使われているETA2892は確かに多くのブランドに採用されているムーブメントですが、逆に言えばそれだけ信頼性が高く、メンテナンスもしやすいということ。個人的に思う汎用ムーブメントの一番のメリットは技術者なら誰でも修理できるところと代替えパーツが見つかりやすい、というところです。

どういうことかと言いますとベースの機械が多く出回っている為、仮に何十年後にブランドが消滅してもその時計を修理し続けることが可能だということです。

そのような観点から見ると汎用ムーブは世代を超えて長く使っていくにふさわしいムーブメントだとも言えます。

ブライトリングCal.B20

 

②スペック

次にスペック面ですが本格的にダイビングする方でしたらヘリテージ’57よりもヘリテージの方がお勧めになります。

理由はリューズがねじ込みだからです。もちろん防水性が高い方が安心ですし、何よりもリューズがねじ込みでない場合はパッキンだけで防水性を担保しているので

パッキンが劣化した際にはダイビングでの浸水は免れません。また、劣化していなくとも何かの拍子にリューズが引き出されてしまう危険性もあります。

そのような観点からダイビングにも使用するならヘリテージがお勧め。ベゼルが逆回転防止なのも本格的で良いです。

一方、ヘリテージ’57はダイビングをしないのなら、その薄さが魅力的です。これは防水性を100Mに抑えた要因でもあるのですが、防水性を高くするとケースの厚みが出ます。ケースを薄くする為にヘリテージ’57は100M防水という選択をしました。そのおかげで袖口への納まりは良いです。

また100M防水ということでリューズをねじ込みにしなかったことで、時計が止まった時にゼンマイを巻き上げるのが楽になっています。リューズがねじ込みですと、その都度リューズのネジを開閉しなくてはなりません。またそれによってリューズやリューズチューブの摩耗の原因にもなります。

非ねじ込みリューズのヘリテージ’57はそのような心配がないところも魅力の1つです。

 

③デザイン

これは好き嫌いが分かれるところかと思います。

ヘリテージ’57はオリジナルに近づけて12,3,6,9時位置のインデックスにドットの夜光が入っています。

このデザインが他の時計にはない個性になっているのですが、逆にそこを毛嫌いする人もいるだろうな、と思われるデザインだと思います。

また、ヘリテージ’57のインデックスは全体に夜光が入っているのに対してヘリテージはインデックスの先端に夜光が入っており、インデックス自体は光沢のあるアップライドなので高級感が感じられます。

昔ながらのボンベ文字盤ですり鉢状になったベゼルのヘリテージ’57はレトロ感の強い雰囲気でカジュアルな感じも併せ持ちます。

ヘリテージの方は57年に誕生した時計のデザイン的アイデンティを損なわずに現代風にうまくアレンジしており、スーツやカジュアル、スポーツ、どんなスタイルにも好き嫌いなくあわせやすい万能なデザインだと思います。

 

 

 

④その他

その他、細かな違いの部分で言いますと、日付表示があるかないかで両者の違いがあります。

個人的には日付は不要派なのですが、仕事で使うのに日付は欲しい!とおっしゃられる方も多くいます。

時計コレクターなど多数時計を持っている人は日付不要派が多いように感じますが、一般的には日付を必要とする人が多いように感じます。

あと、ヘリテージ’57は期間限定生産ですので購入できる期間は限られているというのはある意味大きな違いかもしれません。

どちらか一方を選ぶが難しいと思う人は両方を手に入れてもいいのでは?と思える2本です。

 

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また、定番のヘリテージはサイズ展開が3サイズあります。ケース径が42㎜、44㎜、46㎜となっています。

上の画像はサイズを同じにしていますが、こうして見比べると44㎜が若干の箇所が文字盤の仕様違いとなります。

➀12時位置のインデックスが長くなっています。

②Bロゴがシルバー色(他は金色)

③ロゴの下の文字が無くなり1884だけになっている。

④カレンダーの下地が文字盤と同色になっている。

 

ヘリテージ’57は42㎜しか存在しないので大き目のサイズが欲しい人はこちらの44㎜、46㎜などを選択してみてはいいのでは。

 

 

装着インプレッション

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ちなみに横から見るとこんな感じです。

右側のヘリテージ’57はケースの厚さだけでなくブレスレットも薄くなっています。

また、ヘリテージ’57のベゼルがスリ鉢状になっているのが横からだとよくわかります。

この違いが実物を並べて立体的に見た時に感じる両者の違いを一番感じさせる要因のように思います。

 

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ブレスレットの厚さも違いますが、バックルも違います。

 

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同じケースサイズなのですが、ボリュームがある分、左側のヘリテージの方が若干大きく感じられます。

 

 

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この角度からだと両者の違いがよく分かります。

右側のヘリテージ’57はせり上がったすり鉢状のベゼルとドーム状の風防、ボンベ文字盤などがクラシカルな雰囲気をより強く演出しています。

 

 

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右のヘリテージ’57は薄くて軽いので着け心地は抜群に良いです。

一方、左の定番ヘリテージもラグが長く、安定した着けやすさがあります。ヘリテージ’57より厚さと重さはありますが、ブレスレットもそれにあわせた厚みがあり重心バランスもとれているので装着した時の着けやすさの差は両者で感じられません。

 

 

 

 

ダイビングの歴史

 

さて、話は変わりまして、ダイバーズウォッチなるカテゴリーがありますがそもそもダイバーズウォッチという時計が誕生する背景、

ダイビングの歴史についてご紹介します。

現在では『ダイビング』なんて言葉は比較的当たり前のように使われますが

多分、おおくの人がダイビング=レジャー的な感覚で捉えているのではないでしょうか。

 

人類にとってダイビングとはどのような経緯から生まれてきたのでしょうか?

もちろん海に潜るというのは人類の探検心というのも大きかったと思うのですが、

大きく発展していく背景としては難破船からの回収作業の必要性があったのです。

 

初期の頃のダイビングはダイビングベル(潜水鐘)と呼ばれる物を使って潜っていました。

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ダイビングベル

 

その後、18世紀になってダイビングスーツが生み出されました。

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空気ポンプによって空気が送られるので全くの自由というわけではなかったようですが

ダイビングベルによる制限からは大きく解放されました。

こうやって見てみるとダイビングというのは宇宙服のような時代があって、

深海への探検は非常に大きな冒険だったのだなぁ、、、、と思います。

 

いま、私たちが『ダイビング』と言って思い浮かべるのは所謂『スキューバダイビング(自給式ダイビング)』だと思います。

このスキューバが発明されたのが1943年。

あのジャック=イヴ・クストーらによるものでした。

このようにしてダイビングが進歩を遂げ、職業となると同時に趣味としても定着していったのが1950年代だったのです。

そのような社会の中、各時計ブランドもダイバーズウオッチを開発していくことになります。

 

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

スーパーオーシャンに限らず、いろんなブランドからダイバーズウォッチが発売されており、

時計好きも、そうでもない人も、ダイバーズウォッチは男心をくすぐるデザインの物が多いと思います。

でも単にデザイン性だけでその時計を手にするのではなく、その誕生背景に想いを馳せて身に着けると

さらにダイバーズウォッチを身に着ける醍醐味が味わえるような気がします。

ダイバーズウォッチを眺めながらダイビングの黎明期から成熟期にかけてダイビングに挑んだ人達の気持ちを想像していると、冒険心や探検心など男の子なら幼少の頃は誰もがもっていたワクワクするような気持ちが呼び起こされるのではないでしょうか。

 

そんな魅力的なダイバーズウォッチというジャンルにおいて、スーパーオーシャンヘリテージはそのダイビングの歴史の初期を支えたモデルの1つの意匠をインスパイアしており、先にも述べましたがレトロな雰囲気がとても魅力的だと思います。

スタイル的にもファッションを選ばず身に着けやすいデザインも万能性がありあらゆるシーンで活躍してくれる時計ではないでしょうか。

 

できることなら、個人的にはナビタイマーとスーパーオーシャンヘリテージ両方を手にしながら空と海に想いを馳せたいものです。。。

クロノグラフムーブメントの歴史

こんにちは。

飯田です。

現在の機械式時計では自動巻きが主流になりましたが

クロノグラフの自動巻きムーブメントの誕生から現在に至るまでの進化は大変興味深いものがあります。

 

そこで、今回はクロノグラフムーブメントについてお勉強をしようと思います。

 

長くなりますので覚悟してください!

なお、今回はこのブログを書くにあたって雑誌クロノス主筆の広田雅将氏より多大なる情報提供等をいただきました。

感謝。

なので、僕の言葉というよりは広田さんのお言葉と思って読んでいただけたら・・・と思います。

 

さて、クロノグラフムーブメントとして、もっともメジャーなものの1つがバルジュー7750』です。

 

色んなブランドが採用しており、汎用ムーブメントと少し見下して言う方もいるのが現状です。

でも、深く理解をせずに見下すにはもったいないムーブメントです。

いや、むしろ深く理解をしている方ならば、このムーブメントを少なくとも蔑んだりはしないと思うんですよね。

そりゃあ芸術的な面や設計での論理的な面での美しさ、実用性などとなってくると

色々と魅力的なクロノグラフのムーブメントはあると思います。

でも、個人的には7750は大好きなムーブメントです。大好きな理由はまた後で述べますね。

バルジューCal7750】

この、バルジュー7750ですが

個人的にはその生い立ちが好きです。

ブライトリングが好きな方なんかには響くかと思います。

 

まず簡単に言いますと50年代、

ブライトリングがナビタイマーなどに多く採用していたヴィーナス社製のCal.178というムーブメントがあります。

 

そして、1969年に世界初の自動巻きクロノグラフの開発を目指していたブライトリングやホイヤーなどの連合チームが発表したムーブメント、通称クロノマチックことCal.11というムーブメントがあります。

 

簡単に言ってしまうと

バルジューのCal.7750はこの178と11の血統を受け継いだ子孫のようなムーブメントなのです!』

 

 

それではもう少し詳しくご説明していきますね。

 

ブライトリングがその昔、クロノグラフムーブメントとして採用していたのが

 

ヴィーナス社製のCal.178でした。

「Cal178 Venus」の画像検索結果

【ヴィーナスCal178】

 

これは今でも傑作ムーブメントとして名高いムーブメントです。

ちなみにヴィーナスについて少しご説明をしますね。

ヴィーナス社は1924年に創業されたクロノグラフムーヴィメントのエボーシュで有名な会社です。

ヴィーナス社の最初のムーヴィメントは

1935 年のCal.140。

これは12時に時刻表示の時分計、6時に30分積算計、文字中央にクロノグラフ針の縦目。

従来の時計の輪列機構から考え一番作り易い形だったようです。

1940年に横2つ目のCal.150と縦目のCal.170を開発します。

この横目のCal.150を基礎に開発されたのが

ブライトリングが1942年に発表した

初代クロノマット(初の計算尺付き腕時計)に搭載された代表作Cal.175です。

 

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【1942年初代クロノマット ヴィーナスCal175を搭載】

 

ヴィーナス社とブライトリングとの関係は深く、

この後、Cal.175に12時間積算計を加えたCal.178は

1952年に発表された初代ナビタイマーに採用されました。

 

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【1952年初代ナビタイマー ヴィーナスCal.178を搭載】

 

しかし時代は変わっていき、おそらくクロノグラフの需要も減っていたと思われます。

1966年にヴィーナス社は倒産。

エボーシュ会社のバルジュー社に治具と版権は継承されました。

ヴィーナス最後のCal.188は3年後にバルジューCal.7730として甦ります。

 

ここでクロノグラフムーブメントの表をチラッとご覧ください。

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ヴィーナスのCal.188は、

名機175、178の血を受け継いでいます。

地板と輪列は同じなのですがクロノグラフの作動方式をコラムホイールからカム式に変えました。

 

さらにコストダウンの為、クロノグラフのブレーキレバーも省いたそうです。

※ちなみにカム式でブレーキレバーつけたのは、1968年のレマニアが初なのだそうです。

 

ヴィーナスCal.188を継承した(名前変えた)バルジューCal.7730もブレーキレバーがありませんでした。

 

【ヴィーナスCal.188】

 

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【ヴィーナスCal.178】

 

178にはあったコラムホイールが188ではカムに代わっているのがわかると思います。

 

その後、バルジューCal.7730(=188)にブレーキレバーが付けてCal.7733となります。

 

このように昔のカム式はブレーキレバーが無かったのでコラムホイールの方が格上に扱われていましたが

 

現在ではレバーがあるので機能的にはコラムホイールのモデルと大した差はありません。

 

 

 

「Cal 7733 Valjoux」の画像検索結果

バルジューCal.7733】

 

と、

ここまでがヴィーナスからバルジューCal.7733までの流れです。

 

 

 

一方で1960年代後半

ブライトリングはホイヤー社、ビューレン社、デュボア・デプラ社と共同で

世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントの開発をしていました。

3針の自動巻きムーブメントが開発されてから40年近く経っても

自動巻きのクロノグラフムーブメントが開発されなかった1つの理由に

スペースの問題がありました。

 

3針のムーブの3倍近くの部品数になるクロノグラフムーブメント。

そこに自動巻きのローターなどの機構を盛り込むには非常に困難を極めたようです。

そこでブライトリングの3代目ウィリー・ブライトリングとホイヤーの4代目ジャック・ホイヤーが手を握ったのです。

 

そこに加わったのがムーブメント会社のデュボア・デプラ社。

デュボアのジェラルド氏が主張したのがクロノグラフのモジュールとマイクロローターとの組み合せでした。

そこでマイクロローターの特許を持っていたビューレン社がこのプロジェクトに加わったのです。

 

そして1969年3月に発表されたのがクロノマチック(Cal.11)なのです。

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【クロノマチック Cal.11】

 

このCal.11の振動数を上げ改良したのがCal.12となります。

クロノマチック(Cal.11/12)はクロノグラフのモジュール式なので

いわゆる2階建です。3針のムーブメントにクロノグラフのモジュールを重ね合わせた状態。

 

このクロノマチック(Cal.11/12)のベース部分をバルジューCal.7733(ヴィーナスCal.188)から転用して作られたのがバルジューCal.7740となります。

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バルジューCal.7740】

 

Cal.7740はスイングピニオンと、モジュール式の設計が新しかった。(Cal.188をベースにCal.11のモジュール式とスイングピニオンを組み合わせた)

 

そして、このCal.7740からスイングピニオンとモジュール式の設計を転用したのが

バルジューCal.7750となります。

 

7750の設計者はエドモン・キャプト氏です。

後に名作フレデリック・ピゲの1185を手がけた人です。

 

7750と1185の設計が似ているのはそのような理由からです。

クラッチにスイングピニオンを載せて、下側をシンプルにする、が7740の設計思想だったそうです。

そして下側が空いたからそこに自動巻きを載せて7750が作られたというわけです。

なお、Cal.7750が開発されたのが1973年です。

 

この7750を採用したモデルでクォーツショックで経営の危機にあったブライトリングを立て直そうと開発されたのが

1984年発表の【クロノマット】です。

1984年クロノマット】

 

このクロノマットがイタリアで人気が出て、機械式時計の人気復活の立役者の1つと言われました。

7750の設計は、今のクロノグラフムーブメントにものすごく大きな影響を与えています。

 

具体的にはリューズの近くにクロノグラフのコラムホイールもしくはカムを設置するという設計です。

 

長い作動レバーを使う必要がないので、省スペース化が出来ます。

その結果、自動巻きや他の部品などのなどのスペースとして使用できるようになるわけです。

 

この7750、そして同じエドモン・キャプト氏設計の高級版であるフレデリック・ピゲ1185(FP1185)。

これらの影響を受けて開発されているのが現代の各ブランドの自社製のクロノグラフムーブメントです。

もちろんブライトリングのキャリバー01も大きな影響を受けています。

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BREITLING Cal.01】

 

赤く囲んだコラムホイールとプッシュボタンの位置が近いですよね。

他のクロノグラフのムーブメントも調べてみてください。プッシュボタンとコラムホイールや

カムの位置が近くになっているものが多いと思います。

 

 

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と、少し長くなったのでまとめると

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こんな感じです。

 

言葉でわかりやすくするとこんな感じでしょうか?

 

ヴィーナス178⇒188

 

バルジュー7730(=188)⇒7733

 

バルジュー7730+クロノマチック11=バルジュー7740

 

バルジュー7740⇒7750

 

バルジュー7750⇒フレデリック・ピゲ1185

 

フレデリック・ピゲ1185は現在各ブランドのクロノグラフの設計に影響を与えている。

 

 

 

 

 

上記をもう一度簡単に解説しますと

 

①ヴィナース178をコラムホイールからカムに変更して188が出来る。

 

②188がバルジュー7730として生産される。

 

③7730にブレーキ―レバーを付けて7733へと改良される。

 

④7733のベースにクロノマチックCal.11のクロノグラフモジュールを重ね合わせて7740ができる。

※7740はCal.11の進化版と言われるが7733がベースなので手巻きになっている。

 

⑤7740を大幅に改良されて7750が出来る。

 

⑥7750を進化させたものがフレデリック・ピゲ1185。

※なお7750はカム式のスイングピニオン

 1185はコラムホイールの垂直クラッチ

 

⑦1185の設計思想がロレックスやブライトリング、ジャガー・ルクルトなどのムーブメントに大きく影響を与えた。

 

なお、面白いのは③のカム式のモデルにレバーを最初に着けたのがレマニアの861というムーブメントです。

この861の前身が321です。321は初代スピードマスターに搭載されていたモデルで、コラムホイールを使用していました。

この321をカム式に変えて振動数を上げたのが861です。

この861を搭載したスピードマスターがアポロで月面着陸を果たしております。

なお、この設計者はかの有名な天才アルバート・ピゲさんなのです。

このカム式にブレーキレバーという861の影響を受けてバルジュー7733は作られています。

 

 

 

 

また、さらに面白いのは7750の設計者であるエドモンド・キャプトさんですが

彼が7750の設計に際してセイコーのCal.6139を参考にしたようです。少なくとも7750の高級版であるフレデリック・ピゲのCal.1185は6139から学んだと言っているそうです。

セイコーのCal.6139はコラムホイールがプッシュボタンの近くにあり、垂直クラッチを採用した初のムーブメントでした。(1987年にフレデリック・ピゲCal.1185が垂直クラッチを採用したことで今や垂直クラッチは業界内のトレンドとなってきています)

そう考えると現在のクロノグラフムーブメントって面白いなぁと思います。

スイスだけでなく日本の技術も活かされて現代へと技術が継承されてきているんですよね。

 

 

ちなみにセイコーCal.6139の話も出したのでもう1つ余談。

6139が作られたのが1969年。

1969年はクロノグラフにとって大きな節目の年だったのです。

 

なぜならば、この年に3つの『世界初自動巻きクロノグラフムーブメント』が誕生しているのです。

1つが前述しているブライトリング、ホイヤーなどの連合軍によるCal.11

もう1つがゼニスのエルプリメロ

そしてセイコーのCal.6139

ゼニスはエルプリメロを1月10日に発表。これが世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントと言われていますが製品化されたのが9月。

一方、Cal.11は発表は3月3日だったものの製品化されたのはエルプリメロよりも早かった。

そういった意味ではこちらも世界初。

しかし、実はセイコーのCal.6139を搭載したモデルは1969年6月には既に店頭に並んでいたそうです。

実質、世界初の自動巻きクロノグラフを発売したのはセイコーだったようですが

世界的な発表などがされておらず認知されていなかった模様です。

この3機種、どれがどうというわけではなく同時期にこの3機種が誕生したということが奇跡のようにも思います。

この3機種がその後のクロノグラフムーブメントに与えた影響というものは大きいですからね。

 

 

 

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こうしてムーブメントの観点から歴史を見ていくと面白いですね。

『モデル』だけではわからない、その時計の生い立ちが見えてきます。

色んなブランドの機械がそれぞれに影響し合って現在のムーブメントが作られているんです。

 

ちなみにさらに余談ですが

レマニアは現在ブレゲのムーブメントを作っています。

フレデリック・ピゲは現在ブランパンのムーブメントを作っています。

 

 

 

そして、やはり僕はこの7750という機械が大好きなのです。

理由は何と言っても汎用性です。

現在、これだけ多くの時計に使用されており、

そして40年以上作り続けられているムーブメント。

この先何十年経っても無くなりそうにない不滅のムーブメントのようにも思います。

また、修理などにおいてパーツが欠損したり、修理できる技術者がいない(少ない)などの

こともまず考えられません。

そのような点でアフター面での安心感というのがあり、

そこが良いです。

ある意味『最強』ですよね。

あと、マニアックなことはわかりませんが40年以上作られ蓄積されてきたものもあるだろうし

改良されてきたものもあるだろうと思います。

40年以上作り使われてきているものに駄作があるはずないのです。

 

あのペヤングソースやきそばだって

1973年(昭和48年)7月 - 製造を開始。「ペヤングヌードル」を発売

1975年(昭和50年)3月 - 業界初の四角い容器のカップ麺「ペヤングソースやきそば」を発売する

という40年以上の歴史があります。

そりゃあカップ焼きそばにも色々種類がありますし

ペヤングよりも他の商品の方が好きだという方もいるでしょう。

しかし、ペヤングペヤングで不滅の商品なのです。

ちなみにカップヌードルは1971年から発売されています。

これもきっとずっと愛され続けていく商品。

他にどんなカップ麺が出てきてもカップヌードルは廃盤にはならないんだろうなぁ。。。と思います。

 

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それからもう1つ余談ですが

バルジューCal.7750には3つのグレードがあります。

■スタンダード

■エラボレート

■トップ

クロノメーター

です。

グレードが高くなればより精度も高い仕様となっています。

また素材の違いもあります。

素材の違いが出るのがエラボレートとトップ。(スタンダードとエラボレート、トップとクロノメーターは基本的に素材は一緒)

スタンダード、エラボレートはテンワにニッケル、ヒゲゼンマイにニヴァロックス2を使用。

一方、トップとクロノメーターはテンワにグリュシデュールを使用。

ヒゲゼンマイはアナクロン(ニヴァロックス2を焼き入れし、優れた特性を有する)を使用しています。

トップとクロノメーターは双方に技術的な差はなく、微調整のレベルがやや異なります。

多くのブランドが

7750をベースに使用したりしていますが

どのグレードのものを使用しているのか

また、どのような手の加え方をしているのか

それらの要素で型式は同じ7750でも全く別物と言えるようなムーブメントに仕上がっていくのです。

何本も時計を所有していけば、外見だけの違いではなくムーブメントにも個性を求めたくなる気持ちもよくわかります。

7750ベースのクロノグラフを数種類持っていても面白くない。ブランドの自社製ムーブメントのモデルが欲しくなってもくるもんです。

ただ、『7750ベースだから』という理由だけで、7750ベースの時計を避けて自社製ムーブのモデルだけを良しとして選ぶのだけは辞めて欲しいなぁと個人的には思うのであります。

もちろん、魅力的な自社製ムーブメントも沢山ありますし、7750だけが最高というわけではないんですけどね。

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長々となってしまい申し訳ございません。

 

文章も下手くそで申し訳ございません。

 

ただ、皆様が大好きになって手にしたクロノグラフがあったとしたら

 

そのモデルが誕生するまでの歴史なんかについて少しでも分かったりすると愛おしさが増すかなと思います。

 

これって『人』に対しても同じかもしれませんね。

 

オメガ スピードマスターの魅力を徹底解説【OMEGA SPEEDMASTER】

こんにちは。

 

飯田です。

 

オメガの代表モデルであり、私が長年憧れ続けている最強実用時計の1つであるスピードマスター。

 

そのスピードマスターが今年ついにモデルチェンジをしました。

 

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月まで行った時計としてあまりにも有名なこのモデルですが、

 

実はムーブメントの変更に伴い価格が12万円アップいたしました。

 

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右:従来のモデル。

品番:311.30.42.30.01.005

価格:605,000円(税込み)

 

左:新型のモデル

品番:310.30.42.50.01.001

価格:737,000円(税込み)

 

このように正面からの画像だとブレスレットの違いに目が行きがちですが、

文字盤やケースなど随所で変更点があります。

 

 

↑スリークチャンネルでご紹介させていただきました。

 

 

 

 

ドット・オーバー 90

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左:新 右:旧

タキメーターベゼルにある【90】の位置が変わっています。

新型はドットが90の上にくるように配置されており、ドット・オーバー90(DON)と呼ばれています。

 

 

 

 

ドット・ダイアゴナル・トゥ70

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左:新 右:旧

タキメーターベゼルにある【70】の位置が変わっています。

新型はドットが70の斜め下にくるように配置されており、ドット・ダイアゴナル・トゥ70と呼ばれています。

 

これらの新しい仕様は60年代のスピードマスターの多くに採用されていた仕様です。

機能的な違いはありませんが、これらの仕様は伝説的なモデルへのオマージュとなります。

今回のモデルチェンジではこれらだけでなく随所に過去のモデルへのオマージュを盛り込んだ仕様となっています。

 

 

 

1/3ミニッツスケール

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左:新 右:旧

これまでミニッツスケールは1/5秒刻みでしたが、1/3秒刻みに変更されました。

これはスピードマスターのムーブメントの振動数が毎時21,600振動だからです。

毎時21,600振動ですと1秒間の振動数は6回になります。今までは1秒間を5分割にした目盛りでしたが、これでは秒針が正確に目盛りに載ることはありません。

1秒間を3分割にすれば、1秒間に6回刻む針は2回に1回の割合いで目盛りに載ります。

 

実際にこのミニッツスケールの目盛りまで正しく読み取るような使い方をすることはそうそう無いと思いますが

ここまで拘ったのが今回のスピードマスターなのです。

 

 

 

ロゴの配置

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左:新 右:旧

ロゴ下の『Speedmaster』と『PROFESSIONAL』の横を揃えました。

これは特に大きな意味はないような気もしますがどうなんでしょう。

 

 

この他にも色々とあるんです。違いが。

新型は文字盤の外周に段差が出来た『ステップダイアル』となっています。

それに合わせて針の先を曲げてあります。

また、インデックスの夜光塗料も従来は直接プリントされたものでしたが、新型はダイアルを彫り込んでそこに夜光塗料を流し込んでいます。

さらに見た目の大きな違いとしては横から見ると分かるのですがラグの厚さが増しています。

文字盤の色合いもより濃い黒になっていたり、ケース全体の厚さはやや薄くなり、軽くなっています。

まだまだ他にもあるのですが、ネットで検索していただくと色々と出てくると思います。

 

 

ちなみに私が知る限りでは

どこもこの変更を記事に上げていないのが下の内容です。

 

インダイアルの数字

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左:新 右:旧

従来は3時方向の30分積算計の数字と比較すると、9時位置のスモールセコンド(秒針)の数字が大きく外側へ広がっていたのですが

新型は30分積算計の数字とほぼ同じような感覚でスモールセコンドの数字が記載されています。

 

どうでも良いような仕様変更ですが、個人的には従来のモデルを見ていて以前から気になっていた箇所なので、修正されて嬉しい箇所です。

(欲を言えば、もっとちゃんと30分積算計の数字と揃えて欲しいのですが。。。。)

 

 

 

と、外観の違いは実物を見比べて自身で確かめていただいた方が一番いいと思いますのでこれくらいにしておきまして、

今回のモデルチェンジで一番大きな変更と言ったらムーブメントです。

 

そこで今回は1957年に誕生して以来、スピードマスターのムーブメントがどのような変遷をたどったのかまずは見ていき、

その後はスピードマスターが辿った歴史など色々とご紹介していきます。

(これか先は過去に掲載したブログの修正版となります)

 

目次

1.スピードマスターの歴代ムーブメント

2.米ソ冷戦時代の宇宙開発

 2-1.月に行く為の計画

 2-2.マーキュリー計画

 2-3.ジェミニ計画

 2-4.アポロ計画

3.アポロ13号奇跡の生還とスピードマスター

4.歴代スピードマスター

5.装着インプレッション

6.321搭載スピードマスター

7.まとめ

      1.スピードマスターの歴代ムーブメント

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初代のスピードマスターは1957年に登場します。

そこに搭載されたのはレマニアによって開発されたCal.321でした。

Cal.321は80年代以降はパテック フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンブレゲ、オーデマ ピゲなどのコンプリケーションのベースムーブメントとして採用された名機です。

スピードマスターの生産量拡大と高精度化を目指して1968年にCal.321からCal.861へ代わります。

Cal.321が毎時18,000振動だったのをCal.861では毎時21,600振動に引き上げられました。

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↑赤で囲った部分がコラムホイールとハートカム

また、Cal.321にはコラムホイールが採用されていましたが、Cal.861では簡略化してハートカムになっています。

ちなみに、ハートカムよりコラムホイールの方が良いと言われることが多いです。その理由として昔のカム式ではブレーキレバーが付いておらずそのように言われていました。しかしCal.861にはブレーキレバーが付いており、機能上ではコラムホイールと差はなくなっています。

なお、Cal.861ではテンプのチラネジが省略されていますがチラネジには調整の手間が掛かりますし、部品の製作精度もあがりチラネジは不要との判断だったのだと思います。

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そして、1997年からは861をロジウムメッキ仕様になったCal.1861となりました。

861と1861は仕上げの違いだけであり基本的な変更点はありません。

50年以上変わらずに続いている名作だと個人的には思います。

また、基本的な輪列や設計はCal.321からずっと変わっておらず、スピードマスターというのは時計のデザイン面だけでなく

中身も(ほぼ)変わらず続いている稀有な存在なのです。

Moonwatch Professional Chronograph 42 mm

Ref:311.30.42.30.01.005(旧型 生産終了モデル)

 

そんなスピードマスターですが、今年ついに中のムーブメントが仕様変更となりました。

Cal.1861からCal.3861へと変更となります。

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↑ムーブメントの向きが違うので分かりづらいですが基本的な輪列構造に変わりはありません。

Cal.1861をマスタークロノメーター仕様に変更になったのがCal.3861となります。

大きな違いは以下の通り

◆15000ガウスの耐磁性

◆コーアクシャル脱進機

◆フリースプラングテンプ(シリコン製ひげゼンマイを使用)

これらの特徴については各方面で詳細に書かれているので簡単に説明しますが、Cal.1861がメンテナンス性も含めて大幅にレベルアップしたと言えます。

 

15,000ガウス

⇒どんなに強力な磁場でも大丈夫。

工業規格での耐磁時計は1種で4,800A/mに耐えれる物。2種(強化耐磁時計)で16,000A/mに耐えれる物を言います。

今まで時計業界では量産されているモデルでもっとも高い耐磁時計が80,000A/mに耐えれるものでした。

一見、80,000A/mでも凄い耐磁性に感じると思います。いや、確かに凄いのですが現在社会の環境ではそれでも磁気帯びをすることがあります。

スマホタブレットなどを始め、あらゆるところに磁気を発する物が多い世の中です。

一方で15,000ガウスというのはどれくらいかと言いますと、アンペア(A/m)に換算すると約1,200,000A/mなんです。

さらにオメガの実験では50,000ガウスにも耐えれたと言います。つまりは約4,000,000A/m・・・・

従来考えられていた耐磁時計とは次元が違うのです。MRIでもへっちゃらなんです。

何故にここまでの耐磁性があるかと言いますと、従来はムーブメントを軟鉄のインナーケースで保護することで耐磁性を持たせていました。

しかし、オメガは磁気帯びをして不具合を発する主要部品に非磁性の素材を使用することで帯磁の問題をクリアしたのです。

もはや耐磁性能について議論をしたり、磁気帯びを心配したりする必要は皆無となったのです。

 

 

 

コーアクシャル

⇒定期的なメンテナンス(オーバーホール)を8~10年しなくても良い(通常は3~5年に1回)。

オメガを多少なりとも調べたことがある人なら聞いたことがあると思われる『コーアクシャル』。

オメガが特許を持っている仕様なのですが、時計の心臓部である脱進機の部分が一般的なものとは違います。

一般的な時計はアンクルの爪石が2つなのに対してコーアクシャルは爪石が3つになります。

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この脱進機の部分は時計の内部で最も激しく、強く動いているところです。

ゼンマイが一気に解けようとして色々な歯車に伝わってきた力を最後にブレーキ掛けるのがアンクルです。

このアンクルが動いてちょっとずつ力を逃がしてちょっとずつ歯車を動かすことで正確な時間を刻みます。

ちょっとずつと言っても物凄い速さでちょっとずつ逃がしていくわけです。

 

ここでの摩擦を減らして大幅にメンテナンス周期を伸ばすことに成功したのがコーアクシャルなのです。

 

コーアクシャルってどうなっているのか?という人は下記動画をどうぞ。

 

 

 

フリースプラング

⇒耐久性が高い(ヒゲ絡みがしにくい⇒精度を保てる)。等時性が高い(トルクが少なくなっても安定した精度)。

一般的な伝統的な機械式時計は緩急装置には緩急針を用いています。

時計の精度を決めるヒゲゼンマイの往復運動のリズムを決めるのが緩急針なのですが、フリースプラングには緩急針がありません。

 

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緩急針の役目をイメージで伝えますね。

一定のリズム伸びて、縮んで、を繰り返すヨーヨーがあるとします。

そのヨーヨーの紐を持っている位置をずらすとどうなるでしょうか。

紐を短く持てば、ヨーヨーの伸びてから縮むまでは早くなります。

逆に紐を長く持てば、ヨーヨーが伸びてから縮むまでの時間が遅くなります。

 

 

ここで言うヨーヨーが時計のテンプで、紐がヒゲゼンマイです。

ヒゲゼンマイを持つ位置を変えることでヒゲゼンマイの収縮、拡張運動のリズムが変わり精度に影響を及ぼします。

 

時計に衝撃が加わると、このヒゲゼンマイを持つ部分(ヒゲ棒)にヒゲゼンマイが触れて歪んでしまうことがあるのです。

通称『ヒゲがらみ』というやつです。

 

フリースプラングの場合、この緩急針がそもそも無いのでヒゲがらみが起きにくいのです。

さらに緩急針の場合、ゼンマイのトルクが弱くなってくるとヒゲ棒に触れるタイミングがずれてしまうことがありますが、フリースプラングではそれも無いので高い等時性を保つことができるのです。

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では、フリースプラングはどうやって精度の調整をするのか?と言いますと

テンワの内側に付いているネジの締め具合によってテンワの慣性を変えて調整をします。

 

 

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と、まぁCal.3861は何とも素晴らしい内容になったんです。

さらに、精度も従来は日差-1秒~+11秒だったものが、Cal.3861は0秒~+5秒に調整されており、パワーリザーブも50時間と伸びているのです。

新型のスピードマスターは12万円も値段が上がりましたが、それだけの価値と魅力がある仕様となったのです。

ただ一方でCal.1861信者には残念なことでもあります。

上記のように書いてくると、どう見てもCal.3861の方が良いという見え方になります。

 

でもCal.1861にも魅力があります。例えばCal.3861で採用されたシリコン製パーツ。