なぜスイスは時計大国となったのか?
こんにちは。
スリークの飯田です。
さて、みなさん突然ですがスイスの人口って何人くらいかご存知ですか?
スイスの人口は808万人です。
この人数どう思います?
日本の人口は
東京:1363万人
神奈川:914万人
大阪:883万人
愛知:750万人
大阪よりも人口少ないんですよっ!!!
私が初めてその事実を知った時はビックリでした。
小さい国だとは思っていたのですがあまりそれを実感するような比較をしたことがなかったので。。。
でも、こうやって見てみるとこの少ない人口で世界一の時計国家となっているのが素晴らしいじゃないですか。
ではなぜスイスで時計産業が栄えたか?
これについて今回はご説明しようと思います。
まず、答えから簡単に申しますと
宗教戦争でフランスからスイスに逃げ込んだユグノーと呼ばれる人達がジュラ地方で時計作りを始めた為
です。
以下、少し詳しく説明します。
キリスト教には
カトリック(旧教)⇔プロテスタント(新教)
◆マリア像やキリスト貼り付けの十字架⇔十字架
◆神父⇔牧師
◆ミサ⇔礼拝
◆ローマ法王が頂点⇔キリストが頂点
◆ローマ法王の教えが教義⇔聖書のイエスの教えが教義
◆豪華⇔質素
と、カトリックかプロテスタントかで色々と違いがあるんですね。
私なんかそこらへん無頓着なので神父=牧師、ミサ=礼拝だと思っていました。
何というか別名というかどちらで呼んでも良いものだと・・・・
さて、なぜプロテスタントが出てきたかと言いますと
キリスト教は16世紀に教会が力を増していき免罪符などを売って利益を得、腐敗していったのです。
その教会に疑問をなげかけたのがルター。
教会の言っていることよりも、聖典である聖書の言っていることに忠実に生きた方がいいのではないか?と主張。
これがプロテスタントの始まりなのです。
ルター派
農民へ広がる
余分な貯蓄は禁止
宗教的迫害を受けたユグノー達が逃げ込んだのがカルヴァンが拠点としていたジュネーブでした。
商工業者が多いユグノーは手先が器用な人が多く、冬場は雪が凄いので家にこもって時計作りをして生計をたてるようになりました。
↑スイス
このような経緯をたどりジュネーブからバーゼル方面へ向かうジュラ山脈の地域で時計産業が栄えました。
今もなお、この地域に多くのメーカーがあります。
以上のような歴史があってスイスでは時計が栄えたのです。
宗教に関しては上記で述べたのは簡単に書いたので、本当はプロテスタントやカトリック、
ルターやカルバンなどの違いは細かく色んなことがあるのですがここでは割愛いたします。
なお、
スイスの言語は
ドイツ語63.7%
フランス語20.4%
イタリア語6.5%
ロマンシュ語0.5%
その他9%
となっています。
こう見るとドイツ語が主流のように思いますよね。
時計メーカーの殆どがフランス語圏に集中しているのは上記のような歴史的背景がある為なのです。
以上雑学でした。
モノはどのようなものでも背景にある文化や歴史を知ると
より興味深いものになります。
是非とも皆さんの大好きな時計の背景に想いを寄せてみるのも良いと思います。