腕時計の色々な魅力とか書けたらいいな的ブログ

仕事で書いた時計に関するブログの備忘録ブログです。内容に間違いがあるかもしれませんので見つけたら指摘してください。

TAGHeuer addict Vol.12 〜キャリバーホイヤー02〜

~キャリバー ホイヤー02~

 

こんにちは。

 

飯田です。

 

今回はタグ・ホイヤーの今後旗艦ムーブメントなるであろうホイヤー02についてのお話です。

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ホイヤー01に続いて発表されたのが『ホイヤー02』

もともとは「CH80」という名前で開発されていたムーブメントです。

 

 

 

世に出た最初のモデルは2016年

このムーブメントにトゥールビヨン機構を搭載したモデル

 

「カレラ ホイヤー02T」でした。

 

 

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CAR5A8Y.FC6377
¥1,810,000+tax

 

キャリバー ホイヤー02T COSC
自動巻クロノグラフ
パワーリザーブ65時間

 

 

200万円以下のトゥールビヨンということで話題になったモデルです。

しかもクロノグラフを搭載しながらCOSC(クロノメーター)認定という精度も保証済み。

 

トゥールビヨンという機構は様々ある機械式時計の機構の中でも最も複雑と言われるものの1つ。

少し前まではウン千万円しないと買えないようなモデルばかりでした。

まぁ、難しい機構であるからこそ各ブランドもそれなりのハイクラスのモデルに手の込んだ装飾を施したりなどして作っていたので

高額になっていたという一面もあるのですが。

 

そんなトゥールビヨンを備えながらにして、日常使いしやすいトゥールビヨンモデル

このタグ・ホイヤートゥールビヨンです。防水性も100Mありますしね!

 

時計好きが憧れていた機構、でも高額な故に『いつかは・・・』とも簡単には思えなかった機構、

そのトゥールビヨンがこの価格で手に入るなんて素晴らしいですよね!

 

 

 

 

 

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そして、トゥールビヨン機構を持たないホイヤー02を搭載したモデルが2017年、オータヴィアとして登場しました。

 

こちらは前回もご紹介しましたので覚えてらっしゃる方も多いかと思います。

 

ホイヤー02のポイントを上げるとしたら

■80時間パワーリザーブ

■コラムホイール

■垂直クラッチ

です。

 

 

比較としてホイヤー01は?と言いますと

■50時間パワーリザーブ

■コラムホイール

■スイングピニオン

となります。

 

 

パワーリザーブ(ゼンマイを完全に巻き上げた状態で放置して何時間動くか)が30時間も違うのは大きな魅力の1つです。

多くの時計が40時間程度のパワーリザーブなのに対して、3日以上動くというのは

例えば連休で2日間時計を着けなかったとしても止まらないということです!

なんと素晴らしいことか。

 

また、今回の記事で何度も出てきているスイングピニオンではなく垂直クラッチというのもまた面白い!

 

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垂直クラッチの利点を挙げると

 

通常、クロノグラフ(ストップウオッチ)を作動させるとその分トルクを使うので(ふり角が落ちて)

時間の精度が落ちやすくなります。

 

しかし、垂直クラッチの場合、トルクロスが少ない為クロノグラフを作動させても精度が安定して出やすいのです。

 

また、他の機構の場合、クロノグラフを作動させると針飛びと言われる症状が出ることがあります。

これはクロノグラフの作動時に歯車と歯車が噛み合うタイミングで歯車同士のアガキ(あそび)がある為に起こるものです。

垂直クラッチの場合はそのようなことが起きないのです。

 

 

 

そして2019年。

ついに“定番モデルが登場”

 

 

 

 

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タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02

CBG2A10.FT6168

¥580,000+tax

 

 

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前作(ホイヤー01)に続き、

ケルトンダイヤルとサファイアケースバックを採用し

賛否両論ある中で、立体的な、文字盤の奥行きを感じる視認性を実現。

 

 

 

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ベルトはラバーベルトがメインモデル。

フォールディングバックルで着脱簡単。

さらには落下防止に繋がる実用性も完備。

 

 

 

 

 

 

改めてホイヤー01ホイヤー02の比較を。

 

 

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(画像左)ホイヤー02のポイントを上げるとしたら

■80時間パワーリザーブ

■コラムホイール

■垂直クラッチ

です。

 

(画像右)ホイヤー01は?と言いますと

■50時間パワーリザーブ

■コラムホイール

■スイングピニオン

となります。

 

 

 

正直、見た目の違い

で大きいのはクロノグラフの配置。

 

 

ホイヤー01は、タグ・ホイヤーが長年に渡り採用し続けている

“縦目クロノ”でしたが、

 

ホイヤー02では、“横目クロノ”へと変わりました。

 

 

ここに気づくと、意外と好みが分かれるんです!!